アイガー・メンヒ・ユングフラウ登山(2004年夏)

グローセ・シャイデックからラウフビュールへハイキング(2004年7月25日)

グローセ・シャイデックへ

7月25日 たぬは7時10分に別荘を出て、7時19分グリンデルワルト発のクライネシャイデック行きで登山に出発。TADAとNAOMIも同行して見送る。その後、ユングフラウ鉄道パス(6日間有効で半額パス所持者は140CHF)を購入する。「元をとるために遊ばねば」。

7時30分に駅前発グローセ・シャイデック行きの村営バスに乗る。お目当てはアイガーを映す小さな湖「アントゼーヴェン」である。NAOMIはのりのりで前も横も見える前から2番目の列のただのひざにのり、道中あれこれ指を指す。特に、道端に雪や氷が残っていると、「もしかして上にもあるかもしれん。なおみちゃんもさわれるかもしれん」を連発していた。(結局、この日は触れなかった)

バスはどんどん高度を上げていき、下に見える雲も増えていく。NAOMIは、「雲の上だ。もしかして高いところからとべるかもしれん」と意味不明のことを言っている。アイガーは一応きれいに見えているが、目指すグローセシャイデックは別の雲の中にある気がする。8時05にグローセ・シャイデック着。

やはり雲の中。NAOMIが「寒い」と言い出す。この展望では歩く意味がない。山岳ホテルの中に入ってしばらく様子を見ることにする。グローセ・シャイデックから見ると、アイガーはすごく薄い山に見える。左側の雪山はメンヒ。

峠に着いたら、突然ガスに包まれて何も見えなくなった。こんな視界ではアイガーを写すアントゼーヴェンに何も映らないだろう。しばらく峠の素敵な山岳ホテルの1階で休憩する。この日はなにかイベントがあるようで多くの客でごったがえしていた。なにかNAOMIとあったかいものでも飲もうと思ったが、注文取りに誰も来ない。あ、晴れてきた。マネーを節約できたと思うことにし、何も注文せずにホテルを出た。

ハイキングを開始して牛とあいさつ

8時41分にグローセ・シャイデックからステプフィ経由でラウフビュールに向かうコースに入る。でも前日の雨のせいでどろどろの道。しかもスイスのハイキングルートにしてはかなりの悪路である。歩き始めてしばらくすると「カランカラン」という音が前から聞こえてきた。「ん?」と前を見ているとなんと牛が列をなしてわれわれの進むルートを向かいからやってくる。このままですれちがってしまう。おんぶで背中にいるNAOMIは大興奮。牛にさわらせようと、NAOMIを背中からおろすが、 「こっちにやってくる」とズボンの裾をつかんでびびっている。

道端でしゃがんで通過を待つことにする。近づいてくる牛は近くで見ると巨大ですごい迫力。鼻息もすごい。小心NAOMIは、四肢をふるに使ってTADAから離れない。次々にやってきて、NAOMIとTADAに鼻先を突きつけてくんくんしてから去っていく。 牛が近づいてくるとすごい迫力でNAOMIは「ひぃ」と言ってくっついてくる。「大丈夫だよ」というが次の牛は鼻先をこちらにつきつけて目前で止まってしまった。

おそるおそるなぜると特に嫌がらない。これはいい機会とNAOMIにもなでさせる。最初は手を添えてなでていたが、そのうち少しびびりながらも自分だけでなぜなぜできるようになった。しかし、TADAをつかんで離れないので記念写真はとれなかった、、、、、。

その牛はやがて去ったが、8匹の行列のうち3匹くらいはおなじようにTADAとNAOMIの前で立ち止まり、頭や顔をなぜることができた。NAOMIも少しは鼻先をなぜなぜできた。TADAから決して離れないが、、、。

最後の一頭

ハイキングコースを歩くうちに左側の湿地の奥に湖(というより池)が見える。あれは違うだろう。あんな湿地をNAOMIを連れて横切るのは大変だし、、、、ということで先に進むと右側の道の近くに湖発見!

ハイキングコースから外れて下りると、またまた牛が通っていく。

ラウフビュールまでハイキング

8:59 湖に到着。よーし、アイガーがきれいに映っている。撮影開始。まずは、NAOMIも入れて、、、ん? 右上に電線が入る。

近づいて撮影してみても、どうやっても電信柱と電線が邪魔になる。どうも最初の左側の湿地の奥の湖がアントゼーヴェンでこれは違うようだ。でもきれい。

写真は残念だったが、気持ちよく草原を下りてゆく。

近くで声がすると思ったら、カエル発見。

9時18分、牛小屋がある。さっきすれ違った牛は、朝ここから出て、峠付近で過ごし、夜になるとここに帰るのだろう。

人気は無かった。

アイガー・ミッテルレギ稜の稜線を見ていると、あんなところ本当に登れるのか心配になってくる。

この花、元気がよくって好き。

NAOMIも気持ちが良いらしく、ご機嫌である。下がドロドロでなければ歩いてくれる。

丘があったので登っていった。元気、元気。

ここはスイスを代表する景観の一つだと思う。

花を愛でているNAOMI

すれ違う人は2人だけでルートはスイスにしては道標も少なく、本当にハイキングコースを歩いているのか自信がなくなることもあった。

グローセ・シャイデッグからかなり下ったので、視界が変わり、シュレックホルンがみえるようになってきた。

10時頃 NAOMIはだんだん疲れてきた。一生懸命歩いていたがついに錯乱しそうになった。NAOMIは「ねむい。おんぶしてほしい」と言い出す。頑張って歩いたのだが、どろどろ道で靴に水が染みてきており、かわいそうなので靴を脱がせてはだしで背負うことにする。すると「パパの背中、ゆりかごみたい」と言い残すと寝てしまった。アイガーも分厚くなってきた。

そこからが地獄で手にはカメラとNAOMIの靴を持ち、首にはNAOMIの頭がもたれかかり、ひいひい言いながら歩く。もう10Kgを超えたNAOMIに背中で眠られるととてもつらい。以後、ほとんど写真もとらず顔も上げずに歩く。ひー

10時30分、ようやく、バス停に到着。するとNAOMIが起きて「ん? ついたの?」といっている。ホテルヴェッターホルンまで歩こうと思ったがもうだめ、限界。しょいこを下ろすとNAOMIは目を覚まし、「ここはどこ? おうちがあるね」と元気にしゃべりだす。 これ以上、どこかへ行く体力もないので、10時49のバスでグリンデルワルトに戻った。

グローセ・シャイデックからグリンデルワルトへ行く下りのバスを待つ

バスがやってきた。

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