エンガディンとグラウビュンデン周辺鉄道旅行(2009年夏)

ベルニナ線紀行1ポントレジーナへ(2009年7月20日)

レイ・ネイル

世界遺産になっているレーティッシュ鉄道(RhB)ベルニナ線を乗車した。バスと鉄道を乗り継いて始点のポントレジーナへ行き、そして最高所オスピッツォ・ベルニナ駅へ向かった。

ベルニナ線の始点ポントレジーナへ

6時20分、学校広場[Schulhausp]からエンガディンバスに乗りサメダン[Samedan]へ向かう。

バスの一番前の席はとても気持ちが良い。

6時30分、バスをチェレリーナ[Celerina]に近づく。エンガディンの谷が一望できる景観の良い道路を走る。

谷に朝もやがかかっていて美しい。

早朝なのでチェレリーナ[Celerina]の町は静かだ。

イン川には朝もやが立ち込めていて、幻想的だ。

サメダン駅到着。子供好きの運転手さんだったようで、下車するときに飴を下さる。

サメダン駅から電車に乗る。サメダン[Samedan]駅ではサン・モリッツ[St. Moritz]行きとポントレジーナ[Pontresina]行きとが分岐する。

朝早いのでサメダン[Samedan]のホームには人気がない。

レーティッシュ鉄道(RhB)の列車が入線してきた。

赤が素敵だ。われらが好きだった名古屋鉄道は近頃赤の列車が少なくなってきた。残念なことだ。パノラマカーは廃車になってしまったし、、、。ポントレジーナ[Pontresina]行きに乗車する。

ポントレジーナ[Pontresina]にも大きな車庫がある。後にわかったが、この車庫には「モンスター」と呼ばれている蒸気式の除雪機関車が格納されていると思われる。

ポントレジーナ[Pontresina]駅3,4番ホーム。クール[Chur]からの直通のベルニナ急行はポントレジーナ[Pontresina]で電化方式が交流から直流に変わるため、この駅で動力車を交換する。

おー、ベルニナ線の列車が到着!!

興奮して記念撮影。

ベルニナ線の機関車の横に動物のマークが付いている。私たちはマーモット列車に乗車する。

素敵な赤だ。

なんと客車は2両でその後ろにとても立派な木材を運ぶ貨物車両が連結されている。嬉しい。

これから始まるベルニナ線の鉄道の旅に向けて、胸が躍る。

木材の後ろには、更にいろいろなものを載せた貨物車両が繋がっている。

どんな車両が入っているのだろう。見たい。

ポントレジーナ[Pontresina]の駅前にはホテルがある。ポントレジーナ[Pontresina]の町は駅から谷を挟んで離れている。

ポントレジーナ[Pontresina]駅のホームには木造の待合室があって、嬉しい。7時6分に電車は出発した。

ポントレジーナからオスピッツォ・ベルニナへ

サンモリッツ[St.Moritz/1822m]からイタリアのティラノ[Tirano/436m]に至るレーティッシュ鉄道(RhB)ベルニナ線は全長61kmであり、ベルニナ谷の最高点はオスピッツォ・ベルニナ駅[Ospitzio Bernina/2253m]標高2256mだ。
これだけの標高差をラックレールを使わず粘着式鉄道でヘアピンカーブ、オープンループを使って上り下りする。

氷河の向こうにこの地方の最高峰ピッツ・ベルニナ[Piz Bernina/4049m]が見える。ポントレジーナ[Pontresina]を発車した列車の車窓からは、まずピッツ・ベルニナ[Piz Bernina/4049m]、その下にモルテラッチュ氷河が見える。

この辺りまでは木が生えているが、もう少し進み標高2000mを越えると森林限界を超え樹木は消えてしまう。

今日は降りないがベルニナ・ディアヴォレッツァ駅[Bernina Diavolezza]で下車しロープウェイに乗れば、ディアヴォレッツァ[Diavolezza/2978m]展望台に行くことができる。

放牧されている牛がのんびり草を食んでいる。乗客は私たちだけだ。

初めの興奮が落ち着いて、のんびり風景を眺めていたが、オスピッツオ・ベルニナ駅手前でレイ・ネイル[Lej Nair/2223m](黒い湖[ロマンシュ語])にピッツ・カンブレナの山々がとてもきれいに映っているのを見てはっとする。

黒い湖は湖が文字通り黒いので、とてもシャープに山容が映っている。

続いてラーゴ・ビアンコ[Lago Bianco/2234m](白い湖[イタリア語])が現れる。湖の対岸にカンブレナ氷河が見える。素晴らしい車窓に興奮しているうちにオスピッツォ・ベルニナ駅[Ospitzio Bernina/2253m]駅に到着する。
ラーゴ・ビアンコ[Lago Bianco/2234m]は分水界である。北に流れた水はドナウ川からアドリア海へ注ぐ、南へ流れた水はイン川から地中海へ注ぐ。
ラーゴビアンコの対岸にはピッツ・カンブレナ(標高3604m)が鎮座しており、カンブレナ氷河が流れている。 2つの湖は確かに名の通り、白と黒だった。

オスピッツォ・ベルニナ駅[Ospitzio Bernina/2253m]駅の前にはラーゴ・ビアンコがある。カンブレナ氷河が岩石を砕いて流れ、その氷河が溶けた水が溜まって出来ており、鉱物の多い土砂を含んでいるため白濁している。
カンブレナ氷河が車窓の目前に迫っている。

オスピツィオ・ベルニナ[OspitzioBernina]駅で下車する。この駅は標高2253mで、登山鉄道を除くとヨーロッパ最高所にある。

オスピッツォ・ベルニナ駅[Ospitzio Bernina/2253m]と次のアルプ・グリュム駅[Alp Grum/2091m]はレストランとホテルを備えている。素敵な駅舎だ。

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