朝4時30分に起床し、外をみたところ、まあまあいい天気でマッターホルンも見えている。本日はサース・フェー[Saas-Fee]に行ってみることにして、たぬがおにぎりを準備して朝食をとらずにアパートを出る。NAOMIはきのう早寝だったので5時前に自主的に起床。なぜかTAKUまで起きてしまう。無理やり起こすよりは良いのだが大丈夫かどうか心配である。今日は始めて行くところなのでとてもワクワクする。
5時30分にツェルマット駅を出発するMGBの普通列車(Reginal)に乗ろうとしたがタッチの差で乗り遅れ、6時8分発のReginalに乗る。
NAOMIはおにぎり1個目を食べだしたところで眠くなってきてまたねんね。1日昼寝なしで持つか心配だったのでこの方が良い。
TAKUは、ご機嫌で窓際のいすの上に立ち、おにぎりを食べながら「オハー」(お花のこと)「ジャー」(マッターフィスパ川や谷に落ちる滝)「ドーシャ」(車)「デンシャ」(乗っている電車やすれ違い電車)「ネーネネンネ」(NAOMIが寝てる)と叫び続けている。本当によくしゃべるようになった。
約1時間乗ってシュタルデン[Stalden]でポストバスに乗り換える。電車を降りたところでロープウェイが駅の横に降りてきてびっくりした。谷をはさんで反対側の高台からの交通手段として使われているらしい。
かわいいお花で飾られている駅。
電車バイバーイ。
駅前でバスを待つと大きなポストバスがやってきた。たぬとNAOMIはお手洗いに行っていたのであわててTADAが呼び、乗り込む。バスの車内は朝早いのでとても空いていた。このバスはブリーク[Brig]からフィスプ[Visp]経由で来たバスでサース・フェー行きであるが、最初にホーサース展望台に行くのでサース・グルントの手前のあたりのバス停で下車したい。でも、バス停の正確な名前がわからなかったので「ホーサースに行きたい」と言うと、運転手は前部座席に座っていたドイツ語の通じるほかの観光客と言葉を交わしてからSaas-Grund Triftで下車するように教えてくれた。
バスはマッター谷と分かれてサース谷を走る。シュタルデンの駅前に入ってきたときにも思ったが、日本の普通の路線バスよりも長いバスの車体で運転手は本当に上手に曲がりくねった山道を運転する。酔いそうになってしまった。
天気は晴れているようだが雲が多くて今ひとつである。迷ったがとりあえずホーサース展望台に行って見ることにしてバス停で降りて、ゴンドラ乗り場に行く。
乗り場に、46ページほどのサース・フェーとサース谷の日本語パンフレットが無造作においてある。ありがたく頂戴してから、スイスカード・ジュニアカードを提示して往復チケットを購入した。大人は一人35フランのはずがスイスカードの効果で28スイスフランであった。価格がどうも高い。TADAが確認したところ、スイスカードでも20%引きにしかならないらしい。おかしい。今年から山岳鉄道・ケーブルカーなども半額になると書いてあった思ったのだがゴンドラリフトはならないのかな。今日はいっぱいゴンドラやロープウェイに乗ろうと思ったのにお財布が心配である。
7時50分にとりあえずゴンドラに乗り込む。ゴンドラの中で日本語パンフレットをめくっていてわかったのだが、サース谷の乗り物はサース・フェーのみはハーフパスやスイスカードで半額になるが、他は20%引きにしかならないようだ。この後はサース・フェーの乗り物しか乗らない予定なので一安心する。
肝心の天候だがどうも良くない。山は見えているものの雲は多く、肝心のドムとターシュホルンだけは山頂が雲に隠れてしまっている。一番上のホーサース展望台に行っても状況は同じだと思われた。
そのため、途中の中間駅であるクロイツボーデン[Kreuzboden|2397m]でいったん降りて、様子をみることにする。高度に慣らすだけのつもりが、素晴らしい公園を発見する。ここは立ち寄る価値が十二分にあるすばらしい場所であった。
国内国外すべての公園の中で一番だと思う。(二番は愛知健康の森の公園)
まず、ゴンドラを降りるとなにやら子供の遊び場らしい大きな木造の構造物がみえた。立派さから有料だと思われたので後に偵察することとして、中間駅すぐ横の動物を飼育しているコーナーで楽しむ。山羊や鶏、豚などが飼われており結構面白い。NAOMIはいろいろ語りながら動物を観察し、TAKUは興味をもちつつもたぬにしがみついている。ここで10分ほど楽しんでいるうちに、TADAが偵察隊として大きな遊び場らしきところにいってみた。
なんと、料金所もなく無料の遊び場のようだ。急いでたぬたち3人を呼び寄せて遊ぶことにする。アルピニストの卵むけか岩登りの練習ができたり、ターザンや網を登ったり、丸太、トンネル経由で行く秘密基地のような建物をわたったりとワイルドで面白い。地面も土や岩ではなくおがくずがしかれており、子供が怪我をしにくくなっている。間違いなくこれまでスイスで遊んだ遊び場ではナンバーワンであった。なかなか天気が良くならず山も見えてこないので1時間以上もたっぷりと遊んだ。
あーあー、とターザンになる。
NAOMIも山登りする気十分。思っていたより上手だった。
一番難しいコースは引っ掛けるところが小さくNAOMIには難しかったのでたぬが楽しむ。
TAKUも良い公園だと語っている。
TAKUが遊べる遊具は限られている。
一本橋渡り
大人が通るには苦しかったトンネルも子供には楽チン。
トンネルの先はこうなっていた。秘密基地のようで楽しい。
秘密基地の上には吊り橋もある。
つり橋の上のTADAとNAOMI。
TAKUは緩衝材の木のくずで遊ぶ。
1歳を過ぎても歩かないTAKUは座って楽しんでいる。
相変わらずドムは見えないが山々と氷河が美しい。頂上が見えていないが左がテッシュホルン(Taschhorn 4491m)、右がドム(Dom 4545m)
岩肌と氷河が美しい。
アラリンホルン(Allalinhorn 4027m)
アラリンホルンはミッテルアラリン展望台(3500m)から約2時間で頂上に立てるらしい。たった2時間であんな素敵な4000m峰に登頂できるとはさすがにスイスだ。
左の建物がゴンドラの駅、右に動物たちがいる。
雄大な景色の中でオムツ替えをする。ちょっと寒い。
その雲が晴れてくれると、いいんだけどなー。一時間以上遊んでいてもドムにかかっている雲は晴れないので、諦めて一番上のホーサース展望台へのゴンドラ乗り場へ向かう。
最後に動物を見る。ウサギ、鴨、ヤギ、豚もいた。
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