スターリングラード

シナリオ3「マンシュタインの解決策」ソ連軍(1997年12月31日)

戦闘序列

>ソ連軍部隊組織

南西方面軍──第5戦車軍──第3親衛騎兵軍団

                      ──第1戦車軍団

                      ──第4戦車軍団

                      ──第26戦車軍団

スターリングラード方面軍──第51軍──第4機械化軍団

                                                         ──第4騎兵軍団

                            ──第13機械化軍団

                            ──第26機械化軍団 

 枢軸軍部隊組織

 

第6軍──第11軍団

     ──第14装甲軍団──第16装甲師団

                   ──第24装甲師団

                   ──第29自動車化歩兵師団

第4装甲軍──第30軍団

                 ──第48装甲軍団──第11装甲師団

                       ──第23装甲師団

作戦構想

このシナリオにおいては南のスターリングラード方面軍と北の南西方面軍が手をつないで枢軸軍を東西に分断し、スターリングラードの第6軍を包囲するのがソ連軍の戦略目標である。南北のソ連軍が連絡するにはカラチを占領するのが最短距離である。しかし、カラチを主目標にするのは当然としてもそれゆえにこの作戦は敵にも予想されやすく、カラチの守りはきわめて堅いであろう。このため支作戦としてニージネ・チルスカヤとオブリスカヤを攻略して重要拠点の勝利得点を確保するとともにカラチ付近の枢軸軍と西方の補給源との補給線を遮断する作戦を実施する事にする。この作戦を成功させればカラチを攻略できなくても勝利する事ができるであろう。

具体的な作戦だが南方のスターリングラード方面軍所属の第51軍は第4機械化軍団をロジキ駅を経由してニージネ・チルスカヤ攻略をめざして分派しつつ、残りの全部隊をカラチに向けて北上させる。北方の南西方面軍所属の第5戦車軍は第3親衛騎兵軍団をオシノフカ方面に派遣して南下する第5戦車軍主力の東側面を防御させるとともにオシノフカを確保させつつ、残りの全軍でカラチめざして南下する。

カラチを占領した後は第5戦車軍の戦車部隊の一部を西方のオブリスカヤ方面に派遣して東進するドイツ第4装甲軍を牽制しつつ、東方のドイツ第6軍をたたく。以上が作戦計画である。

11月22日

補給は全部隊「標準」

第1ターン

第51軍の第4機械化軍団はチル河沿いの東西に伸びる鉄道線を遮断して西方に進撃し、ニージネ・チルスカヤから5ヘクスの地点にまで到達した。北上した第51軍の進撃は振るわず、数ヘクスしか進まないうちに枢軸軍部隊に行く手を遮られ、鉄道線やチル河には近づくことすらできなかった。これに比べると北方の第5戦車軍は非常に順調な進撃を見せた。第3親衛騎兵軍団はオシノフカを確保し、主力の東側面に戦線を張ることに成功し、西側面の第1戦車軍団も順調に南下した。だが最も目覚しい進撃を見せたのはカラチに向けて真っ直ぐに道路を冒険的な戦略移動で南下した第5戦車軍主力であり、その先頭の第26戦車軍団はカラチまで5ヘクスの位置まで到達した。

第2ターン

南方では第51軍主力がドイツ軍の突出してきた装甲大隊に包囲攻撃を加えてこれを壊滅させた。また第4機械化軍団は、ニージネ・チルスカヤに隣接して包囲した。

北方では、ドイツ軍に遭遇し、カラチ前面で進撃が停止してしまった。やはり電撃的な進攻だけでカラチを制圧しようとしたのは甘かったようだ。しかし、カラチまであと3ヘクスである。

第2ターン戦況図カラチまで3ヘクスと迫った第5戦車軍

第3ターン

夜間になり、明日の戦闘に備えて部隊の再配置を行う。最大の焦点となるカラチ攻略は正攻法の包囲攻撃を行う予定である。しかし、非自動車化部隊を夜間移動させると使い物にならないほど疲労混乱してしまう。今後は注意しなければならない。

11月23日

補給は、第1・第4・第26戦車軍団は「攻撃」。残りは全部隊「標準」

第4ターン

いよいよカラチ攻防戦である。第26戦車軍団は北から、第4戦車軍団は西から、第1戦車軍団は南からと3方向から攻撃を行う。2ヶ所で攻撃を行い、ともに攻撃は成功し、カラチまであと2ヘクスと迫った。カラチを守るのは第24装甲師団のようだ。

また第51軍もチル河の渡河点を確保し、カラチに南から圧力を加えつつある。第4機械化軍団はニージネ・チルスカヤの守備隊を全滅させて占領に成功した。

第4ターン戦況図カラチへ迫るソ連軍

第5ターン

第5戦車軍に砲兵中心に大量の増援がきた。迷うことなく主力に追従させカラチへ向かわせる。第5戦車軍はカラチへの攻撃を続行し、ドン河以西のドイツ軍を掃討し、装甲1機械化偵察1大隊を壊滅させ、市街に隣接した。

第51軍は第5戦車軍との連絡路を確保したものの、確保しているつもりであったロジキ駅がドイツ軍に占拠されているのが判明し、ニージネ・チルスカヤを占領した第4機械化軍団を差し向けた。

第6ターン

カラチへの攻撃は南西方面軍の第5戦車軍によって進展しつつある。おそらく独力で明日か明後日には陥落させることができるであろう。しかし、南方のスターリングラード方面軍は危機的な状況にある。主力をカラチ方面へ北上させた隙に弱体な騎兵部隊が維持する戦線にドイツ軍の反撃を受けたのだ。このままでは南方の補給源は保持できなくなってしまう。ニージネ・チルスカヤを確保し、ロジキ駅奪回に主力を東へ戻そうとしていた第4機械化軍団もニージネ・チルスカヤ東方に出現したドイツ軍の師団規模以上の援軍によって戦線が東西に伸び切ったところで反撃を受けるという危険極まりない状態に陥ってしまった。

11月24日

補給は、第1・第4・第26戦車軍団は「攻撃」。第3親衛騎兵軍団は「防御」。残りは全部隊「標準」

第7ターン

カラチの守りは堅く、他の方面でも状況が苦しくなってきたのでこのターンは攻撃を行わず、砲爆撃でドイツ軍にダメージを与えつつ、戦線を再構築した。カラチへは南北両翼から攻撃準備を整えた。第51軍主力はカラチ方面への北上を中止し、南下するドイツ軍の側面と背後を突くべく東進したが、この圧力に対してドイツ軍も戦力を北へ戻し防御を固めてきた。このため、南方への圧力は減少し、突破される危機は去った。第4機械化軍団もかろうじて戦線を張ってドイツ軍の援軍の北上を阻止した。

第7ターン戦況図第7ターン終了時

第8ターン

カラチに対して南北両翼から攻撃を実施し、南方は成功したものの北方は前進することができなかった。しかし、南方での攻撃の成功によってカラチ中心部周辺の6ヘクスのうち4ヘクスを制圧した。第51軍主力は第16装甲師団と第29自動車化師団に対して鉄道に沿って東へ向かって攻撃を続行した。第4 機械化軍団は戦線を維持している。

第9ターン

夜間のターンでソ連軍は移動も戦闘も一切控えて休養したが、ドイツ軍は第4機械化軍団の戦線に夜襲を掛けてきた。戦線は破られ、ロジキ駅方面にドイツ軍が突破するのを許してしまった。

11月25日

補給は、第1・第4・第26戦車軍団は「攻撃」。第3親衛騎兵軍団は「防御」。残りは全部隊「標準」

第10ターン

カラチへ南北両翼から攻撃を行い、中心部の周辺5ヘクスを制圧した。これでカラチ中心部をほぼ完全に包囲した。11ターンからは総攻撃にかかれるであろう。第51軍主力はドイツ軍2個師団に対して優勢に戦いを進め、マップ東端に向けて押し込みつつある。第4機械化軍団の戦線を突破したドイツ軍の第 23装甲師団に対しては北方から到着した第5戦車軍の狙撃兵3個師団を使って前進を阻止するとともに、ロジキ駅の奪回を狙わせる。

第11ターン

南北からの攻撃を続行し、カラチを完全に包囲した。攻略は時間の問題であろう。第4機械化軍団も増援をえて補給・連絡線の確保に成功している。

第11ターン戦況図第11ターン終了時

第12ターン

両軍ともにほとんど行動しなかった。

11月26日

補給は、第5戦車軍、第1・第4・第26戦車軍団は「攻撃」。第3親衛騎兵軍団は「防御」。残りは全部隊「標準」

第13ターン

第5戦車軍はカラチの占領に成功した。これで勝利が見えてきた。今後はカラチに投入していた大部隊が自由に行動できるようになる。各方面とも戦況は好転しはじめており、情勢も枢軸軍がかなり優勢からわずかに優勢に変わった。

第13ターン終了

第14ターン

カラチを占領した第5戦車軍は部隊を二手に分けて戦果の拡大を図ることにした。第1・第26戦車軍団はカラチ東方へ進撃し、第51軍主力と共同してドイツ第14装甲軍団を撃滅する。第4戦車軍団と第5戦車軍直属部隊はロジキ駅奪回とニージネ・チルスカヤ東方に展開するドイツ第23装甲師団撃滅を目的として南方へ進撃させる。以上のような計画である。

計画に従い行動を開始したソ連軍はドイツ軍を圧倒し、東方で南方でも3個大隊のドイツ軍を包囲した。

第15ターン

両軍ともにほとんど行動しなかった。

11月27日

補給は、第5戦車軍、第1・第4・第26戦車軍団は「攻撃」。第3親衛騎兵軍団は「防御」。残りは全部隊「標準」

第16ターン

第5戦車軍はロジキ駅を奪回し、ドイツ第23装甲師団の戦車部隊のほぼすべてを撃破した。ニージネ・チルスカヤに頑張る第4機械化軍団のために補給が受けられず、戦力低下が著しいようだ。

第16ターン戦況図ソ連軍の総反攻

第17ターン

第5戦車軍はロジキ駅南方でドイツ第23装甲師団を包囲下に置くことに成功した。カラチ東方でもドイツ第14装甲軍団を分断し、撃破しつつある。このターンには勝利得点が逆転し、連合軍(ソ連軍)わずかに優勢となった。

第18ターン

連戦で部隊が疲れて戦力が低下してきており、ソ連軍はまったく行動しなかった。しかし、枢軸軍は夜陰に乗じて第14装甲軍団の保持する戦区で後退できる部隊をすべてソ連軍と接しないように後退させた。これは1日にわずか2ターンの昼間のうち1ターンをソ連軍に攻撃させずに戦力を保持するためと思われる。

11月28日

補給は、第3親衛騎兵軍団は「防御」。残りは全部隊「攻撃」。

第19ターン

包囲した第23装甲師団に対する攻撃は8ユニットを壊滅させるという大戦果をあげ、第23装甲師団は組識的戦闘力としては存在しなくなった。このことにより、ソ連軍の第5戦車軍直属部隊と第4戦車軍団、第51軍所属の第4機械化軍団が自由にオブリスカヤ方面に進攻できる状態となった。カラチ東方でも第51軍主力はチル河以南のドイツ軍をほぼ一掃し、第14装甲軍団を北側の第1・26戦車軍団とともに南北から締め上げている。

第20ターン

第23装甲師団を壊滅させたニージネ・チルスカヤ戦区のソ連軍は一部兵力でロジキ駅北東の第16装甲師団・第29自動車化師団の一部を包囲しつつ、オブリスカヤ方面への進撃体制を整えた。カラチ東方で第51軍主力と第5戦車軍から分派された2個戦車軍団は合流し、北西へ向けて全面攻勢を継続している。

第21ターン

ロジキ駅北東で包囲したドイツ軍4個大隊を夜間攻撃してうち3個大隊を全滅させ、残り1個大隊にも大損害を与えて後方を安泰にした。ドイツ軍は窮余の反撃かカラチとカラチ東方のソ連軍との連絡を絶つべく4個大隊を南下させてきたが、それら突出部隊の側面と後方を守る部隊はなく逆にソ連軍の反撃によって壊滅できるであろう。

シナリオ終了時戦況図シナリオ終了時

シナリオ結果

シナリオ結果
陣営 合計得点 都市の得点 敵軍破壊得点 攻撃回数 成功率 制圧拠点数
ソ連軍 17,807 15,860 1,947 50 98% 5
枢軸軍 9,385 9,230 155 9 55% 2
両軍死傷者
陣営 歩兵 装甲 工兵 対戦車 砲兵 対空 航空
ソ連軍 17 4   <1 <1 <1  
枢軸軍 105 32 21   5 <1  

感想と反省

カラチを占領するまでは苦戦を強いられたが、いったん占領すると勝利得点は大きくソ連軍に傾き、できた余剰戦力を活用してロジキ駅を奪回しドイツ軍に大打撃を与えることができた。

ソ連軍は第3親衛騎兵軍団を除き、常に全軍を戦闘させていた。しかし、ドイツ軍は第 3親衛騎兵軍団と対峙していた第6軍の第11軍団は別にしても第5装甲軍の第30軍団と第11装甲師団は対峙していて拘束されているわけでもないのにニージネ・チルスカヤの東で苦境にあった第23装甲師団を救うでもなくオブリスカヤとモロゾフスクの専守防衛をしていた。マラヤ・ドンシュチンカの防衛を考慮せずに南西方面軍を1個軍団を除いて全軍を南下させたのは危険な作戦だがドイツ軍の消極的な対応により大成功を納めたといえる。

ソ連軍のミスとしては守備隊をおかずに(相手がコンピュータだからとなめていたせいもあるが)ロジキ駅を取られてしまったことであろう。ニージネ・チルスカヤを奪うこととなるべく多くの部隊をカラチ方面に北上することばかりに気を取られて、本来絶対確実に確保しておくべきロジキ駅の確保を怠るとはまだまだ未熟だと反省した。

今回は対コンピュータ戦のため勝利できたが、このシナリオは人間同士で対等の力量のものがプレイした場合、標準の勝利条件ではソ連軍に勝ち目はないように思われる。今回の戦いでもドイツ軍が第5装甲軍の第30軍団と第11装甲師団をマラヤ・ドンシュチンカ方面かニージネ・チルスカヤ方面に投入し、第6軍の第11軍団も前面の第3親衛騎兵軍団に対しては戦力的にかなり優勢なので攻勢をとっていればソ連軍は勝てなかったであろう。それらに対応しなければ補給源を奪われて全軍壊滅であろうし、対応するだけの戦力を割いてもカラチどころかシナリオ開始時の重要拠点を確保できるかどうかも危ない感じである。