ロンメル装甲師団1941

シナリオ2「トブルク攻防」連合軍(1997年2月11日)

戦闘序列

連合軍部隊組織

第70歩兵師団──カーバシアン

           ──第22機甲旅団

枢軸軍部隊組織

 イタリア第21軍団──第90軽装甲師団──第115連隊

                           ──第361連隊

            ──第25ボローニア師団

            ──第27ブレシア師団

            ──第102トレント師団

作戦構想

現在、連合軍はトブルク内部に枢軸軍の包囲網によって閉じ込められている。重要拠点数では3対2と優勢なものの、枢軸軍の持っている拠点の方が得点源としては大きいので現状維持をしているだけでは敗北する。よって積極的に反攻作戦を行う必要がある。エド・ドゥダがエル・アデムの占領を狙うのが一般的な必勝法だろうが、戦線から最も近いエド・ドゥダを抽出した戦力と全砲兵・空軍支援を集中して狙うことにする。

11月19日

第70歩兵師団、第32機甲旅団の補給レベルは「攻撃」。カーバシアンの補給レベルは「標準」。

第1ターン

連合軍は市内の部隊を敵の砲兵・空軍の餌食にならないように集結させつつ、エド・ドゥダに砲爆撃を加え、敵守備隊に15パーセントの損害を与えた。

第2ターン

エド・ドゥダの守備隊はイタリア軍の歩兵1個大隊と対戦車1個中隊と推定される。我が軍の隣接することに成功した戦力は、第1・第4・第7戦車連隊と歩兵1個大隊である。優勢ではあるのだが、ドイツ第90軽装甲師団の1大隊が救援のためか近づいている。速戦即決を目指して第1次総攻撃を行い、敵に34パーセントの損害を与え、対戦車中隊を壊滅させた。しかし、イタリア軍は死守命令が出ているのか、撤退しなかった。敵守備隊が第25ボローニア師団の第39連隊の1大隊であることが判明し、第90軽装甲師団の1大隊が、我が軍の砲爆撃を恐れてか、エド・ドゥダの北西から撤退したのが唯一の成果であった。

枢軸軍は我が外郭陣地に散発的な空爆を行っているが、さしたる損害は受けていない。しかし、我が軍の攻勢に対応してエド・ドゥダ戦区に部隊をまわしているようだ。今日中に落とさなくてはもう落とせないかも知れない。

第3ターン

連合軍はエド・ドゥダに対して第2次総攻撃を実施し、これを陥落させ、歩兵2個大隊と軽対空砲大隊を防衛のために送り込んだ。

第4ターン

エド・ドゥダの占領に成功したことによって戦況は連合軍に有利となりつつあった。しかし、ここで手を休めず新たな攻勢を企図し、これによって完全な勝利を狙うことにした。その作戦とは西方のイタリア軍戦区を突破し、西方の枢軸軍補給源を占領するという作戦である。

なぜこのまま、エド・ドゥダ戦区で攻勢を継続しないかというと、この戦区は敵の防衛線が厚く、これ以上仮に侵攻出来ても多くの時間と兵力を要すること。そして、占領・制圧すべき目標もなく、突出部側面の防御に兵力を取られて予備戦力を持てなくなるであろうことなどがその理由である。これに比べて西方戦区は敵の防衛線は薄く一重のみであり、第32機甲旅団と砲爆撃の協力があればおそらく確実に敵防衛線を突破出来るであろうこと。突破した後は、敵の予備兵力はほとんどないと考えられるため、数個大隊でエル・アデム方面に圧力をかけつつ、枢軸軍兵站部を狙えると考えられることなどがここを選んだ理由である。

他の戦区も検討したが、中央戦区はエル・アデムという魅力的な目標はあるが、西方より防備が厚く、断崖の切れ目で阻止されるのが明らかなため攻撃を断念。東方戦区は強力なドイツ第90軽装甲師団と正面衝突し、さしたる目標もないため論外であった。夜間の間に戦略移動によって攻撃準備を整えることを決めた。

第5・第6ターン

西方戦区での新たな攻勢のため、戦線整理を行った。攻撃兵力は第32機甲旅団と第70歩兵師団の第14歩兵連隊(歩兵3個大隊)、軽対空自走砲1個大隊に対戦車1個中隊である。

枢軸軍は東部戦区で夜間砲撃を行ったが、我が軍の被害は軽微だった。

11月20日

第70歩兵師団、第32機甲旅団の補給レベルは「攻撃」。カーバシアンの補給レベルは「標準」。

第7ターン

攻撃部隊は突破予定地区に移動して隣接、攻撃準備の激しい砲爆撃が攻撃予定地区に加えられ、予定地区の守備部隊に7パーセントの損害を与えた。

第8ターン

攻撃部隊は総攻撃を枢軸軍防衛線に行った。砲爆撃の支援を受けた第32機甲旅団の全力攻撃で戦線を守っていた第27ブレシア師団の第20連隊第1大隊は68パーセントの被害を受けて敗走。第32機甲旅団は突破に成功した。

第9ターン

連合軍は突破口周辺の部隊に砲爆撃を加えつつ、第32機甲旅団の第7戦車連隊に第 27ブレシア師団の第20連隊第1大隊を追撃させ、残りの2個戦車連隊は敵戦線深く西方に突破させた。また残りの歩兵大隊などは突破口の側面防御に当たらせた。この結果枢軸軍戦線には繕いようのないほどの強固な突破口が穿たれた。

第10ターン

夜間になったが突破した部隊は枢軸軍兵站部(補給源)へ向けて進撃を続け、2つの兵站部を占領したが、物資は各1トンしか手に入らず期待外れであった。

第11・第12ターン

兵站部占領に差し向けた部隊を突破口周辺に呼び戻し、21日に行う予定の第27ブレシア師団に対する攻撃に備える。エル・アデム方面からの枢軸軍増援を警戒して、1個歩兵大隊をエル・アデムから来る幹線道路上に配置する。

11月21日

第70歩兵師団、第32機甲旅団の補給レベルは「攻撃」。カーバシアンの補給レベルは「標準」。

第13ターン

第32機甲旅団はイタリア歩兵1個大隊を撃滅しつつ、北上して敵司令部(推定第27ブレシア師団司令部)を断崖に追いつめる。

第14・15ターン

イタリア第27ブレシア師団司令部を撃滅した。しかし、またもや補給物資は1トンしか手に入らなかった。第32機甲旅団も連戦が続いたため、かなり疲労と混乱により戦力が低下してきている。これ以上の攻勢は不可能と判断して現状維持の体制をとることにした。

第16・17ターン

枢軸軍は相変わらず東部で効果の薄い砲撃を繰り返すのみだ。せめてエド・ドゥダに猛攻でも仕掛けてくれば、連合軍も苦しくなるのだが。結局、完全な優勢ということで連合軍の完勝のうちにシナリオは終了した。

シナリオ終了時の状況

シナリオ結果

シナリオ結果
陣営 合計得点 都市の得点 敵軍破壊得点 攻撃回数 成功率 制圧拠点数
連合軍 5,428 5,177 251 5 100% 4
枢軸軍 1,691 1,618 73     1
両軍死傷者
陣営 歩兵 装甲 工兵 対戦車 砲兵 対空 航空
連合軍 2 2     <1 1  
枢軸軍 15 <1   1 1    

感想と反省

シナリオ1とは打って変わった陣地戦だが、シナリオ1に比べてかなり楽であった。具体的な理由としては、まず、補給の心配が内線の利があるためと物資が豊富なこともあってほとんど心配する必要がなかった。シナリオ1における第1南アフリカ師団のように使えない部隊が少なかった、というよりあんなに弱い部隊を使わなくてよかった。敵の反撃が鈍かった(これは思考ルーチンの問題かもしれない)ことも大きな理由である。人間であればこうはいかなかったであろう。

しかし、こういった理由があるにしても、まずは完勝といえたし、作戦にも特に反省すべき点はなかった。ただ人間相手にプレイするときは攻撃準備の砲爆撃をここまで集中することはできなかっただろうし(攻撃地点を読まれて増援兵力で防備を強化されてしまう)、西方突破作戦は初期に行えば成功させることができるかもしれないが、エド・ドゥダは奪取出来るかどうか危ないところだし、奪取しても余剰兵力のすべてを注ぎ込まなければ維持は難しいだろう。シナリオ終了時の状況では、やはり東部攻撃や中央のエル・アデム攻撃は失敗に終わっただろうし、エド・ドゥダ戦区でのさらなる侵攻も不可能であったことがはっきり確認出来た。

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