ロンメル装甲師団1941
連合軍部隊組織
第1南アフリカ師団──第22機甲旅団
枢軸軍部隊組織
イタリア第20軍団──第132アリエテ師団──第8連隊
このシナリオは「クルーセイダー作戦」初期攻勢の一部として連合軍の第22機甲旅団に支援された第1南アフリカ師団のビル・エル・グビへの攻撃を扱っている。
枢軸軍は勝利するためには、5ヶ所の重要拠点のうち3ヶ所以上を制圧する必要がある。連合軍の方が戦力では優勢のようだが、第1南アフリカ師団は弱兵であり、第22機甲旅団さえ抑え込んでしまえば連合軍の攻勢能力はなきに等しい。そして第20軍団の増援部隊を待って反攻に転じるのだ。具体的には第1日目に一部の部隊を急速に南下させてポイント118を制圧し、さらにその東方の岩場との間の平地にも第1南アフリカ師団の北上を妨害するための足止め部隊を置く。司令部はポイント181に入らせて陣地構築をさせ、残りの部隊でエル・グデナットを確保しつつポイント180との間に戦線をひく。ダミー部隊はポイント118と180の間を通って南下させ、連合軍の補給供給源を狙わせる。第20軍団が到着したらポイント118と180の間に投入して東に攻勢を取らせて第22機甲旅団と第1南アフリカ師団の連絡を遮断し、第22機甲旅団を包囲攻撃してポイント180の奪取を狙う。以上のような作戦である。
補給レベルはすべて「標準」。
枢軸軍はもっとも確保が困難と思われるポイント180の東から南のヘクスに戦闘爆撃機3集団による絨毯爆撃をかけて連合軍の前進を遅延させつつアリエテ師団の主力を戦略移動で突進させて同地点の占領に成功した。またその他の地点も所定の計画どおりに奪取する事ができた。ただしエルグデナットの南方に向かわせた装甲・自動車化歩兵各1個大隊は戦略移動中に連合軍の空爆を受けて損害を出してしまった。
ほぼ理想的な戦線を構築できたイタリア軍
第1南アフリカ師団はその数を生かして、ポイント180とポイント118の間を通ってビル・エル・グビに向かって進撃してきた。これに対して枢軸軍は第132アリエテ師団司令部と第8連隊司令部しか差し向けられず危険な状況になっている。ダミー部隊はマップの東端まで突破しようとしたが第1南アフリカ師団の砲兵部隊と遭遇してしまい、さらに後方を第1南アフリカ師団の北上部隊が通過したため補給線を断たれてしまった。
ポイント118を占領している第132アリエテ師団の機械化偵察大隊と自動車化対戦車中隊は奔流のように北上する第1南アフリカ師団の部隊によって後方を遮断されてしまった。またダミー部隊を連合軍補給供給源へ向けて突進させようとしたがこれは伏兵によって壊滅させられて失敗してしまった。しかし、第22機甲旅団のうち2個大隊を包囲する事には成功した。また第4ターンに到着する第20軍団の援軍でビル・エル・グビ方面を固める事ができるので全体的には優勢ではある。
夜間になっても枢軸軍連合軍ともに翌日の戦闘を少しでも優位に運ぶべく積極的に移動を行ったがほとんど状況は変わらなかった。枢軸軍は連合軍主力の後方を遮断するのに失敗したし、連合軍の枢軸軍戦線の後方への浸透を新着の第20軍団の部隊によって阻止する事に成功した。
補給レベルは第20軍団は「標準」。第132アリエテ師団、第8連隊は「攻撃」
第20軍団の到着によって優位に立った(と考えた)ため、枢軸軍は反撃を開始する事にした。反撃の目標は第22機甲旅団にすることにした。第1段階としてエルグデナットの南で孤立している2個機甲大隊を撃滅し、さらにその後は南方の残りの機甲部隊を攻撃してポイント180周辺を安全にするという限定反撃である。補給の途絶した機甲部隊は攻撃力は弱く、もともとの弱い防御力のみが残されている。補給を回復して強力な攻撃力を発揮する前に撃滅しておけば以後安心して一方的に攻撃できるであろう。
このターンの攻撃でまず1個機甲大隊を全滅させ、残りの1個大隊も包囲する事ができた。第1南アフリカ師団は数個大隊で枢軸軍の戦線を支えている司令部に攻撃をかけてきたが撃退に成功した。またポイント118周辺でも第1南アフリカ師団は攻撃してきてダミー部隊2個が壊滅させられたもののポイント118自体はかろうじて守りきることができた。
第132アリエテ師団はさらに1個機甲大隊を撃滅する事に成功し、反撃作戦は第2段階に入った。しかし、第7ターンに枢軸軍の司令部を攻撃して敗退した第1南アフリカ師団の一部は、枢軸軍への直接的な攻撃をあきらめたのかビル・エル・グビとポイント118を結ぶ道路の方に迂回して北上しはじめた。ビル・エル・グビを守るのは第20軍団司令部のみであり、この北上部隊を何とかしなければならないであろう。
枢軸軍は戦線を整理しつつ、ポイント180南西の第22機甲旅団の機械化偵察大隊と第1南アフリカ師団の自動車化歩兵大隊に対する包囲網を強化した。またポイント118では爆撃機の支援を受けて南西の第1南アフリカ師団を攻撃してこれを撃退する事に成功した。第132アリエテ師団所属の軽対空砲大隊はポイント180から118に向かって南西に走り、連合軍の大部分の補給線を遮断する事に成功した。
ポイント181から180の間で反攻しつつあるイタリア軍第1南アフリカ師団の北上した部隊が南に引き返して再びポイント118が孤立化する事を心配したが、連合軍は動きを見せなかった。枢軸軍も休養に専念した。
補給レベルは第20軍団は「標準」。第132アリエテ師団、第8連隊は「攻撃」
枢軸軍の反攻は続き、第22機甲旅団所属の機械化偵察大隊に大打撃を与え、第1南アフリカ師団の1個歩兵大隊を全滅させ、さらに1個大隊に大打撃を与えた。連合軍は南方から増援部隊を北上させて補給線を確保し、逆に枢軸軍のポイント118周辺の部隊は補給切れになってしまった。
枢軸軍は第22機甲旅団の機械化偵察大隊を追撃して壊滅させ、第1南アフリカ師団の歩兵大隊を全滅させた。ポイント118へ第1南アフリカ師団が攻撃してきたが、撃退した。両軍のバランスは完全に崩壊し枢軸軍は全面攻勢に移りつつある。
第132アリエテ師団はビル・エル・グビ付近で大打撃を受けて敗走していた第1南アフリカ師団の歩兵大隊を捕捉して全滅させた。またポイント180の南方でも自動車化対戦車中隊を蹂躪した。枢軸軍は4個大隊の連合軍の退路を断って捕捉する事に成功した。第1南アフリカ師団のポイント118攻撃はまたもや失敗に終わった。
第16ターンに枢軸軍は包囲捕捉した第1南アフリカ師団の2個歩兵大隊を夜間攻撃で壊滅させた。枢軸軍は重要拠点をすべてゲーム期間中に完全に制圧しつづけるという大勝利を飾った。
ゲーム終了時の画面
陣営 | 合計得点 | 都市の得点 | 敵軍破壊得点 | 攻撃回数 | 成功率 | 制圧拠点数 |
---|---|---|---|---|---|---|
連合軍 | 108 | 0 | 108 | 7 | 28% | 0 |
枢軸軍 | 7,128 | 6,285 | 743 | 11 | 100% | 5 |
陣営 | 歩兵 | 装甲 | 工兵 | 対戦車 | 砲兵 | 対空 | 航空 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
連合軍 | 43 | 18 | 2 | ||||
枢軸軍 | 4 | 5 | <1 | <1 |
戦域に投入された連合軍戦闘部隊の3分の2を壊滅させ、拠点には一指も触れさせずに勝利できたので特に反省はない。勝因としては戦力を集中した事とコンピューターが直接的なアプローチを多用したために戦力を集中しやすかった事があげられると思う。弱兵の第1南アフリカ師団といえどももっと枢軸軍の側背に回り込む事に徹すればもっと連合軍は枢軸軍を苦しめる事ができたであろう。
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