ロンメル装甲師団1941

シナリオ3「地獄のハルファヤ峠」枢軸軍(1997年9月30日)

戦闘序列

連合軍部隊組織

 第8軍──第13軍団──第2ニュージーランド師団──第4ニュージーランド歩兵旅団

                                     ──第5ニュージーランド歩兵旅団

                                     ──第6ニュージーランド歩兵旅団

                 ──第4インド師団──第1機甲旅団

                               ──第5インド歩兵旅団

                               ──第7インド歩兵旅団

     ────────────────────第11インド歩兵旅団

>枢軸軍部隊組織

 アフリカ軍団──第21装甲師団──第5連隊

                        ──第104連隊

         ──第55サヴォナ師団

作戦構想

このシナリオは、クルーセイダー作戦初期のイギリス本国第1機甲旅団に支援された歩兵2個師団の枢軸軍エジプト国境陣地への攻撃を扱っている。シナリオ開始時の戦力は、連合軍が圧倒的に優勢なので枢軸軍としては第55サヴォナ師団をうまく使って守り、援軍の第21装甲師団の到着後に限定的な反撃をして連合軍の意図をくじかねばならない。

連合軍はリビア・オマールとハルファヤ峠を攻略後、ソマール・カプッツォ砦方面に向かってくると思われる。これに対して枢軸軍はハルファヤ峠にバルディアにいるドイツ軍から増援を向かわせて死守させる一方でリビア・オマールの守備も強化してなるべく時間を稼がねばならない。またこの間に砲兵や国境要塞から引き揚げた部隊でシディ・アゼイス~カプッツォ砦~ソマールの線に第2防衛線を構築する。第21装甲師団が援軍として現れたらこの3拠点を攻撃しようとする連合軍に痛打を与えてその意図をくじく。ここまでが当初考えた構想だった。

しかし、この構想ではハルファヤ峠を守り切れるかどうかがあぶないところである。またリビア・オマールを1日目は保持しつづけたいところだが、少ない部隊では仮にリビア・オマールを守り続けたところで丸ごと包囲される危険もあるし、多くの部隊を投入すれば第2防衛線を構築することはできないであろう。ここは全軍を前線に投入して前進防御策を取ることにする。ドイツ軍のアフリカ軍団直属の機械化偵察大隊を投入して2日目くらいまではリビア・オマールを保持する一方でハルファヤ峠方面ではバルディアから重自動車化歩兵大隊を投入して攻勢に出る。第21装甲師団が援軍として到着する頃にはリビア・オマール方面で枢軸軍は突破あるいは包囲されかけているであろうからこれを救援させる。以上のような作戦である。ハルファヤ峠方面ではあわよくば連合軍の補給源を狙わせるが、リビア・オマール方面はあくまで時間稼ぎであり、連合軍の壊滅などという不可能な目標は追及しない。

以上がこのシナリオの枢軸軍の作戦構想である。

 

11月19日

補給はすべて「普通」。

第1ターン

当初の計画どおり、リビア・オマールとハルファヤ峠の防備を強化し、両拠点の周辺にも包囲されないように予備部隊を配置し、砲兵部隊も支援できる位置に移動させた。第2防衛線たるカプッツォ砦とシディ・アゼイスにも強力なドイツ軍を配置した。連合軍は予想通り、ハルファヤ峠とリビア・オマールに兵力を集中させてきたが、第2ニュージーランド師団の所在が不明である。現在、バルディアは無防備状態であるので早期に所在を把握する必要があるだろう。

第1ターンリビア・オマール周辺戦況図リビア・オマール周辺 第1ターンハルファヤ峠周辺戦況図ハルファヤ峠周辺

第2ターン

所定の計画に従って、バルディア方面から部隊を南下させたが、連合軍の攻撃によってリビア・オマールが早くも陥落してしまった。また、第2ニュージーランド師団と思われる部隊に枢軸軍の増援部隊がバルディアを経由せずに直接南下するために必要なシディ・アゼイス北西の断崖の切れ目を押さえられてしまった。

第3ターン

第2ターンまでに早くも前進防御構想は破綻を来してしまった。こうなっては最初の構想どおりにシディ・アゼイス~カプッツォ砦の線に防衛線を構築して守るしかない。リビア・オマール付近の部隊は連合軍の前進を遅滞させる役割の部隊を少数残して、この防衛線に収容する。ハルファヤ峠はどちらにしても失うわけにはいかないので到着したドイツ軍のアフリカ軍団直属の重自動車化歩兵大隊のスタックに砲爆撃やイタリア軍の支援もつけてハルファヤ峠前面から第29インド旅団を排除すべく攻撃させ、ハルファヤ峠北東のヘクスから第29インド旅団を追い出した。シディ・アゼイス北西の断崖の切れ目を連合軍に制圧されてしまったので、このターンに到着した第21装甲師団の一部をバルディア経由で大きく迂回させ、シディ・アゼイス~カプッツォ砦間の後方に機動予備として配置した。

現状では、カプッツォ砦からソルームの間の戦線は陣地構築も進みつつあり、カプッツォ砦には直接隣接されないように戦線を張れているが、シディ・アゼイス方面はまったく戦線が張れていない。このシディ・アゼイスに第2 ニュージーランド師団が早くも隣接してきた。シディ・アゼイスを落とされると、バルディアまで危険になるほか、カプッツォ砦・ソルーム・ハルファヤ峠にいる部隊が補給源のバルディアと切り離されて包囲せん滅される恐れもある。絶対に阻止しなければならない。リビア・オマールを落とした第4インド師団もカプッツォ砦に南方より接近しつつあると思われる。

第4ターン~第5ターン

夜間に入ったため、連合軍の攻勢は中断されて一息つくことができた。

第6ターン

陥落したリビア・オマールから北へ向かう連合軍の進撃を遅らせるための第55サヴォナ師団の足止め部隊が、リビア・オマールとカプッツォ砦の中間で捕捉され包囲されてしまった。もはや全滅は避けられないであろう。できれば明日いっぱいできるだけ多くの部隊を引きつけてくれればありがたいのだが。ハルファヤ峠から北西へ向かう断崖の西側の道路も遮断されてしまい。ハルファヤ峠はソルームへつながる道路のみで補給を支えることになった。

シディ・アゼイスの前面ではアフリカ軍団直属の機械化偵察大隊が第2ニュージーランド師団の一部の後方に回り込んで補給線を断つことに成功した。これで明日に反撃する糸口を見つけることができた。

11月20日

補給はすべて「攻撃」。

第7ターン

第7ターン戦況図11月20日早朝。シディ・アゼイスが危険な状況にある。

第21装甲師団の主力がいよいよ到着した。しかし、戦場への到着を待つことなく、枢軸軍はシディ・アゼイス付近で反撃を行うことにした。目標はシディ・アゼイス付近で補給を遮断することに成功した第2ニュージーランド師団の自動車化歩兵 6個大隊と自動車化対戦車1個中隊である。カプッツォ砦の南にも機甲部隊を含むかなり強力な連合軍数個大隊がいるが、カプッツォ砦は今日1日は何とか持ちこたえられそうなのでとりあぜずシディ・アゼイスへの脅威を減らすことを狙うのである。この反撃は成功し、4ユニットを壊滅させ、シディ・アゼイスへの脅威を軽減することができた。

本来なら第21装甲師団の全力を投じて戦果を拡大し、シディ・アゼイス付近から連合軍を一掃したいところだが、虎の子の装甲大隊を含む第21装甲師団の主力はバルディア街道を遮断して断崖の切れ目に陣取る第2ニュージーランド師団の歩兵部隊に妨害されてしばらく到着できそうにない。

第8ターン

補給切れしていない連合軍とまともにぶつかって消耗戦を行うのはどう考えても愚の骨頂であるので、ただ広い砂漠という戦場の地形を利用して側背に回り込んで補給線を遮断して連合軍の攻撃を遅延妨害することに努めることにする。

このターンの終了時には2個機甲大隊を含む8個大隊の補給線を遮断した状態となっている。これだけの部隊を壊滅させることは容易ではないが、連合軍の攻撃力は激減している。ただ南方では包囲されていたリビア・オマール守備隊の生き残り部隊がついに全滅し、包囲部隊に行動の自由を与えてしまった。

第9ターン

第21装甲師団は連合軍の妨害部隊を撃破しつつあるもののいまだバルディアに到着できていない。シディ・アゼイスでは両軍とも十分な戦力を集められないまま、複雑な機動戦が続いている。ハルファヤ峠付近では戦況は完全に膠着し、消耗戦となっている。混戦の中で補給切れとはいえ連合軍の機甲大隊にシディ・アゼイス~カプッツォ砦間を突破され、バルディアまでわずか6ヘクスの地点まで進入させてしまった。

第9ターン戦況図シディ・アゼイス付近は混戦状態になっている

 

第10ターン~第12ターン

第21装甲師団主力は、妨害部隊を完全に撃破することはできなかったが、後退させることに成功し、バルディアを経由して戦線後方に集結した。これによって枢軸軍は連合軍を痛打できる強力な機動予備部隊を手に入れることができた。

11月21日

補給はすべて「攻撃」。

第13ターン

いよいよ第21装甲師団の全力が整い、強力な反撃を行うことができるようになった。反撃の目標はシディ・アゼイス付近に展開している機甲部隊を含む10個大隊程度の連合軍である。カプッツォ砦は強力な陣地が構築され、前面にいるのも2個大隊程度の連合軍であるため確実に守り切れる。ハルファヤ峠は両軍互角の戦況であり、これも守り切れるとふんでの作戦である。シディ・アゼイス付近の連合軍を撃破してしまえば勝利は確実であろう。ゲーム上だけではなく。第21装甲師団はまず枢軸軍戦線の後方に進入した部隊を包囲した。しかし、連合軍も6個大隊程度をシディ・アゼイス西方に再集結させて攻撃をもくろんでいるようだ。

第14ターン

シディ・アゼイスをめぐって激戦が続いている。さすがに十分な補給のある連合軍は強く、簡単に撃破することはできない。後方に部隊を迂回させて補給線を断ちたいのだが、連合軍の陣容も分厚く、圧力も強いためにそれだけの余裕が持てないでいる。

ハルファヤ峠では両軍が砲爆撃で相手を叩き合っており、両軍ともぼろぼろである。カプッツォ砦付近では動きはない。

第15ターン

シディ・アゼイスでの戦闘は枢軸軍が優勢になりつつあるが、連合軍も頑強でシディ・アゼイスの西側に隣接している第2ニュージーランド師団の2個自動車化歩兵大隊を未だに排除できないでいる。

第15ターン戦況図連合軍を猛攻するドイツ装甲部隊

第16ターン~第18ターン

夜間の間に枢軸軍はなんとかシディ・アゼイス西方でがんばる連合軍の補給線を断とうとしたが、成功しなかった。

11月22日

補給はすべて「攻撃」。

第19ターン

このシナリオもいよいよ今日と明日を残すのみである。シディ・アゼイスの西側の連合軍を何とか壊滅させるべく攻撃を続けるが、なかなか包囲することができず、正面からの攻撃で戦果は今一つであった。しかし、ついにシディ・アゼイスに隣接していた敵を追い出すことに成功した。

第19ターン戦況図シディ・アゼイス西側の連合軍に攻撃を加える枢軸軍

第20ターン

11月20日からのシディ・アゼイス周辺の戦闘で枢軸軍は連合軍の多くのユニットを完全に壊滅させ、さしもの連合軍の戦力も枯渇しつつあるようだ。カプッツォ砦付近にはまったく連合軍の姿はなく、ハルファヤ峠では枢軸軍の守備隊も甚大な被害を受けているが、これを攻撃している第29インド旅団と第4インド師団の一部も開戦時の戦力は見る影もなく、消耗しきって戦力低下している。シディ・アゼイスでも均衡は完全に崩壊し、連合軍は追いつめられつつある。

第21ターン

シディ・アゼイス付近に展開中の連合軍は6個大隊程度になった。機甲と機械化偵察各1個大隊を包囲することに成功し、この調子なら明日中に付近の敵をほぼ一掃できるであろう。

第22ターン~第24ターン

各地区とも両軍ともに戦闘の連続でつかれきっており、ほとんど動きはなかった。

11月23日

補給はすべて「攻撃」。

第25ターン

第21装甲師団は、シディ・アゼイス西方で攻撃を続行し、第1戦車旅団の第4戦車連隊を壊滅させた。これによって連合軍の全ての戦車部隊を壊滅させたことになる。

第26ターン

第21装甲師団はさらに第2ニュージーランド師団所属の機械化偵察大隊を壊滅させた。これで装甲化されている連合軍は皆無になり、戦況はもはや掃討戦の様相を呈している。

第27ターン

シディ・アゼイスでは、さらに包囲していた第4インド師団の歩兵大隊を全滅させた。

第28ターン~第29ターン

夜間になり、シディ・アゼイス周辺の連合軍をほぼ排除したこともあり、枢軸軍は特に行動しなかった。連合軍も攻勢能力を喪失しており、動きは見られなかった。

第28ターン戦況図連合軍は攻勢能力を喪失した

シナリオ結果

シナリオ結果
陣営 合計得点 都市の得点 敵軍破壊得点 攻撃回数 成功率 制圧拠点数
連合軍 4,853 4,074 779 32 62% 3
枢軸軍 3,815 9,827 1,624 25 96% 5
両軍死傷者
陣営 歩兵 装甲 工兵 対戦車 砲兵 対空 航空
連合軍 94 23   2 1 2  
枢軸軍 42 19 <1 <1 1 5  

感想と反省

シディ・アゼイス~カプッツォ砦~ソマール~ハルファヤ峠の線を守りきって連合軍に大打撃を与えており、枢軸軍は反撃に転じることができる状態になっている。枢軸軍は第21装甲師団がほぼ無傷であり、初期配置の部隊も消耗こそしているがほとんどの部隊が健在であるのに対して、連合軍はリビア・オマールこそ占領したものの、第2ニュージーランド師団は戦闘部隊の3分の2、第4インド師団は半数が完全に壊滅し、全ての戦車兵力を失ってしまっており、攻勢継続は不可能な状態である。残りの部隊も特に第4インド師団はかなり消耗しており、戦力を補充し回復しなければ第21装甲師団の鋭鋒の前に砕け散るであろう。

リビア・オマールを早期に奪われ、シディ・アゼイス北西の断崖の切れ目を敵に押さえられ、第21装甲師団の展開に手間取るなど初期に失策はあったが、シディ・アゼイス付近の機動戦で内線防御で第21装甲師団が第2ニュージーランド師団に大打撃を与え、ハルファヤ峠に多くの連合軍をひきつけて守り切ったことによって それ以上の拠点を奪われずに勝利することができた。地味ではあるがハルファヤ峠をきちんと防衛することの重要性を認識させられるプレイであった。ここを保持すれば第29インド旅団がソマールやカプッツォ砦方面の戦闘に加わるのを防ぐことができるし、第4インド師団の側面に刺さった棘のような存在になり、全力で北上することがしにくくなる。