ロンメル装甲師団1941

シナリオ4「支援作戦」枢軸軍(1997年10月15日)

戦闘序列

連合軍部隊組織

 第30軍団──第7機甲師団──第7機甲旅団

                      ──第22機甲旅団

                      ──第7支援集団

          ──────────第4機甲旅団

          ──────────第22機械化旅団

         ──第1南アフリカ師団

>枢軸軍部隊組織

 アフリカ装甲集団──アフリカ軍団──第15装甲師団──第8連隊

                                        ──第115連隊

            ──イタリア第21軍団──第17パヴィア師団

            ──イタリア第20軍団──第132アリエテ師団──第8連隊

作戦構想

このシナリオは「クルーセイダー作戦」初期攻勢の第7機甲師団を主力とした連合軍のトブルクへと向かう北上攻勢を扱っている。しかし、シナリオ3ほどは連合軍は有利な立場にはない。連合軍の第7機甲師団は強力であるが、第1南アフリカ師団はシナリオ1と同様で弱体である。また枢軸軍の戦力は当初のイタリア軍2個師団に加えて第15装甲師団が登場する。

枢軸軍は重要地点勝利ポイント上では、シディ・レゼクに加えてビル・エル・グビあるいはガンブットを保持すれば勝利することができる。無論、連合軍に比べて、大量の損害を出さなければという条件付きになるが。ガンブットの保持はシナリオ開始時に司令部と対空砲部隊しかいないことと、ここを保持しようとすれば戦線が長大になるため難しい。もっとも戦線が伸び切るのは連合軍も同じで、連合軍とてガンブット方面には大兵力を差し向ける余裕はない。しかし、大量に援軍をガンブット方面に送れば連合軍主力にビル・エル・グビのみならずシディ・レゼクまで占領されかねない。シディ・レゼクを失うようでは枢軸軍の敗北は必至である。連合軍からみてもガンブットを占領してもビル・エル・グビやシディ・レゼクを奪えなければ敗北するので主戦場はビル・エル・グビとシディ・レゼクをめぐる攻防になる。

南方からビル・エル・グビを攻撃してくる第1南アフリカ師団は質が4の弱兵であり、砲兵を除いてたいして攻撃力はないが、問題はエル・グデナット方面、つまり東から攻撃してくる第7機甲師団である。ビル・エル・グビを守る第132アリエテ師団も精鋭部隊ではあるものの、第7機甲師団ほど強力な装甲力を持った部隊はない。陣地にこもって耐えるしかないが、それだけでは危険である。よって増援の第15装甲師団にシディ・レゼク方面より南下して攻撃させ、第7機甲師団の補給線を断ってこれと第1南アフリカ師団を包囲せん滅するという作戦構想に基づいてプレイすることにする。

11月19日

補給レベルは、すべて「標準」。

第1ターン

第132アリエテ師団は計画どおりに後退してビル・エル・グビ周辺を固めた。後退したのは防御正面を縮小するためと時間を稼ぐため、そしてなるべく連合軍の部隊をひきつけておいて増援部隊で深く侵攻してきて補給線の伸び切った連合軍の側背を援軍によって突くという構想があるためである。第17パヴィア師団もシディ・レゼク付近に展開しつつ、敵を引き込んで後方を断つためにあえて連合軍がシディ・レゼク前面まで侵攻できるルートを空けておいた。

ガンブット方面では断崖の切れ目を重対空砲大隊で塞がせた。少しでも時間を稼いで陥落を遅らせねばならない。

第2ターン

援軍として第17パヴィア師団と第20軍団所属の6ユニットが到着した。機械化偵察大隊と司令部はビル・エル・グビに派遣し、砲兵と重対空砲はシディ・レゼクに向かわせる。第17パヴィア師団のうち2個自動車化歩兵大隊と重対空砲大隊をガンブット南西の断崖に向かわせてこれを確保し、戦略移動により急進してきた。第4機甲旅団所属の軽対空自走砲大隊に伏兵で打撃を与えた。ガンブット南西の断崖を確保したことによって、ガンブットはかなりの期間、保持できる見通しとなり、シディ・レゼクに対する東からの脅威もかなり軽減された。

シディ・レゼク、ビル・エル・グビともに未だ本格的な戦闘には至っていない。

第3ターン

援軍として、イタリア第20軍団の砲兵4ユニットが到着した。これはビル・エル・グビ方面へ派遣する。連合軍の第7機甲師団の主力はどうやら北上してシディ・レゼク方面へ向かったようだ。これは予想外であるがビル・エル・グビ方面を主攻勢にされるよりははるかにありがたい。第17パヴィア師団が連合軍の機甲部隊をひきつけておいて、第132アリエテ師団の一部で第1南アフリカ師団を牽制して足止めしつつ、第132アリエテ師団と第20軍団の主力にエル・グデナット方面に攻勢をかけさせ、第7機甲師団の後方を遮断して包囲せん滅するという構想が現実味を帯びてきたのだ。

第4ターン~第6ターン

夜間に援軍として、イタリア第20軍団の戦車・軽戦車6ユニットが到着した。この部隊のうち、軽戦車2個大隊は第1南アフリカ師団に備えてビル・エル・グビ南方に配置し、戦車6個大隊は、ビル・エル・グビ北西に反攻兵力として配置する。ビル・エル・グビ北西には戦車7個大隊、機械化偵察2個大隊、自動車化歩兵3個大隊の反攻部隊が集結した。

11月20日

補給レベルは、すべて「攻撃」

第7ターン

第7ターン戦況図ビル・エル・グビ北西には反撃のためイタリア軍装甲部隊が集結

朝になって視界が広がり、連合軍の兵力配置についてより多くの情報を得ることができた。新たに判明した予想外の情報はシディ・レゼク前面の連合軍には第1南アフリカ師団の一部も含まれているという事実であった。無論、主力といえるほどの数ではないが、第1南アフリカ師団の主力がビル・エル・グビ南方ではなく、エル・グデナット付近にいる可能性が出てきたのである。しかし、どちらにしろシディ・レゼクに連合軍をひきつけておいて後方を遮断するという作戦は必要であり、これを実行に移した。

エル・グデナット西方にはやはり、第1南アフリカ師団の主力がおり、第7機甲師団のうち、2個旅団程度もこの付近にいるようである。枢軸軍の反攻はこれにまともにぶつかることになった。しかし、我が機械化偵察大隊が第1南アフリカ師団司令部と遭遇してこれを蹂躪したことによって、第1南アフリカ師団の攻撃力は低下し、優位に戦うことができるであろう。シディ・レゼクでも第17パヴィア師団の堅い守りに連合軍は戦力不足で攻めあぐんでいる。

東方のガンブットからは悪い知らせがあった。アフリカ装甲集団直属の重対空砲大隊が壊滅し、連合軍の機甲部隊がガンブットに隣接してしまったのである。

第8ターン

枢軸軍は、ビル・エル・グビ北西で反攻を実施して連合軍に一定の打撃を与えたが、連合軍もシディ・レゼク方面から部隊を引き抜いて対応して戦線を張った。現状では反撃は劇的な戦果を上げるには程遠い状態である。もう少し、反撃を行わずに我慢して連合軍の戦力配置を把握して陣地攻撃をさせて部隊を拘束してから機動反撃を行うべきだったかもしれない。しかし、枢軸軍の反撃によって連合軍は攻撃どころではなくなっており、時間稼ぎにはなっている。

ガンブットでは連合軍の戦車大隊が攻撃をしかけてきたがこれは撃退した。しかし、ガンブットは連合軍の機甲部隊に半包囲されてしまい、次のターンでの陥落は免れそうにない。

第9ターン

いよいよ第15装甲師団が増援部隊として到着した。ただ、ガンブット北方からシディ・レゼク北方にまで分散して到着したので戦力の集結には時間がかかりそうである。この部隊をどこへ向けるかだが、ビル・エル・グビ方面は遠すぎて遊兵となって時間を消費してしまうので除外し、シディ・レゼク正面は、せますぎて威力を発揮できないということでガンブット方面に投入することにする。ただおそらくガンブットはこのターンに陥落してしまうので救援は間に合わず、奪還を目指すことになるであろう。到着があと1ターン早ければと思う。奪還は直接的に行わず、ガンブット南西の断崖を東へ突破してガンブット占領部隊の補給を断ち、しかるのちに奪還する。また主力は長躯してガブル・サレーフや連合軍補給源を狙わせる。この作戦が勝利すれば決定的勝利が得られるはずである。

枢軸軍はビル・エル・グビからエル・グデナットへ向けての攻勢を継続しつつ、第15 装甲師団をガンブットに差し向けた。ガンブットはロンメルを投入したこともあり、予想に反して連合軍機甲部隊の襲撃を撃退し、救援部隊到着まで持ちこたえた。第15装甲師団は砲兵部隊こそ予定通り行動できなかったものの、装甲部隊を含む主力はガンブットを攻撃中の第4機甲旅団の側面で配置についた。

第10ターン~第12ターン

枢軸軍はほとんど動かなかったが、連合軍は第12ターンに枢軸軍の攻撃を受けそうな地点を中心に部隊を後退させた。このため、連合軍の一部の部隊はかなりの疲労と混乱に陥ったようだが、21日に予定した枢軸軍の反撃の出鼻をくじく効果はあった。

11月21日

補給レベルは全て「攻撃」

第13ターン

第13ターン戦況図""戦場は混乱しているが、主導権は枢軸軍が握っている。

シディ・レゼクでは膠着状態が続いているが、ビル・エル・グビから出撃したイタリア軍装甲部隊は第1南アフリカ師団の3個大隊、第22機械化旅団の1個大隊を壊滅させるなど優位に戦いを進めている。第7機甲師団の一部がダミー部隊のこもるビル・エル・グビ防衛陣地を突破したが、これを予測していた枢軸軍のダミー部隊は逆に後方を遮断することに成功した。

第13ターンガンブット付近戦況図ガンブット付近で攻撃する第15装甲師団

ガンブット方面でも第15装甲師団がガンブット周辺の第4機甲旅団を排除しつつあり、主力の装甲部隊は断崖によってはさまれた2ヘクスの回廊を突破しつつある。

第14ターン

ビル・エル・グビ北西で枢軸軍陣地を突破した第7支援集団所属の機械化偵察大隊は後方を遮断されながらも枢軸軍補給源を目指したが、これを危惧して派遣した第17パヴィア師団の工兵大隊とイタリア第20軍団直属の軽戦車大隊で阻止して包囲することに成功した。イタリア軍装甲部隊は再び突破を許さないように戦線を立て直した。

ガンブットでは第15装甲師団が連合軍機甲部隊と戦闘を開始し、大きな損害を与えている。

第15ターン

イタリア軍装甲部隊はビル・エル・グビ西方でさらに自動車化歩兵1個大隊に大打撃を与えた。第15装甲師団は第4機甲旅団に猛攻撃を加えて戦車2 個大隊と機械化偵察大隊を壊滅させ、さらに第1南アフリカ師団の歩兵1個大隊を撃破し、戦車1個大隊を補給切れに追い込んだ。ビル・エル・グビへの脅威はほぼ一掃することに成功し、第15装甲師団がガンブット南方へ突破するのも時間の問題であろう。

第15ターン戦況図1イタリア軍装甲部隊が戦場の主人となった。

第15ターン戦況図2突破寸前の第15装甲師団

第16ターン~第18ターン

連合軍は大穴の空きつつあるビル・エル・グビ西方に新たに3ユニットほどを投入してきた。自動車化歩兵大隊を除けば、ダミーと自動車化対戦車中隊という非力な編成の部隊だが、時間稼ぎのつもりかもしれない。これほどの危機になっても連合軍はシディ・レゼク前面の大部隊を転用しようとはしていない。枢軸軍としてはありがたい限りである。連戦によって枢軸軍の主力は疲れきっており、明日の戦闘に備えて休養に専念させる。連合軍もあまり動きはない。

11月22日

補給レベルは、すべて「攻撃」

第19ターン

イタリア軍装甲部隊は連合軍を撃破しながら、エル・グデナットに隣接するヘクスまで侵攻した。また第17パヴィア師団も東方のガンブット方面から自動車化歩兵2個大隊と重対空砲大隊を呼び戻し、砲爆撃の支援を受けて反撃を開始した。前面の連合軍は陣地の援護もなく執拗な砲爆撃を浴びてかなり消耗しており、他の戦区に呼応すべきだと判断したのだ。

第15装甲師団は第4機甲旅団の生き残りの3個大隊を壊滅させ、突破に成功した。ガブル・サレーフや連合軍補給源が目の前に広がっている。

第20ターン

第132アリエテ師団はエル・グデナットの占領に成功した。またイタリア軍装甲部隊は東への突破に成功し、まもなく第15装甲師団と手をつなぎ、シディ・レゼク前面の連合軍の背後を断つことができるであろう。シディ・レゼクでは第17パヴィア師団の攻撃が早くも暗礁に乗り上げていた。やはり弱体なこの師団では南アフリカ軍はともかくイギリス本国師団の相手は苦しいのか思うような成果が上がらない。それに加え、第7機甲師団の強力な2個旅団以上の戦車・自動車化歩兵大隊が前面にいることが判明したのである。この戦力を前にしては攻勢どころではないとして攻撃を中止することにする。早く補給線を断ってシディ・レゼク前面の連合軍の攻撃力を低下させないと危険である。

ガンブット方面から無人の砂漠を南下する第15装甲師団の先鋒はガブル・サレーフに3ヘクスと迫った。シディ・レゼクの新たな状況を踏まえ、ドイツ・アフリカ軍団所属の全砲兵をシディ・レゼクを援護することが可能な地点に移動させることにする

第21ターン

エル・グデナットを占領したイタリア装甲部隊はシディ・レゼク付近の連合軍の退路を断つべく北上したが、阻止されてしまった。しかし、東からは第 15装甲師団の一部が接近しており、東西の連絡さえ取れれば補給切れに追い込めるであろう。連合軍の強力な部隊のため、危険な状況にあったシディ・レゼク南西の戦線は、猛烈な砲爆撃の支援とロンメルの投入によってかろうじて持ちこたえることができた。この砲爆撃支援は軽爆撃機4集団と砲兵18個大隊によるすさまじいものであった。

第15装甲師団主力は、ガブル・サレーフを占領して、さらに南下を続けている。また、砲兵部隊はエル・グデナット北東に集結しつつあり、明日のシディ・レゼク付近の戦闘では、今日以上に猛烈な砲火を連合軍に浴びせ掛けることができるだろう。

第21ターン戦況図あと一歩のところで補給線を断ちきれずにいる

第22ターン~第24ターン

両軍ともほとんど動かずに朝を迎えた。

11月23日

補給レベルは、すべて「攻撃」

第25ターン

いよいよ最終日である。本日の目標としてはシディ・レゼク付近の連合軍を完全に包囲下においてその戦力を徹底的にたたくこと。そして、エル・クアスクを占領し、全ての重要地点を支配下に置くことである。

連合軍の主力は補給を断たれており、攻撃力はほぼ喪失している。イタリア軍は西と南から、第15装甲師団は東から攻撃する。かなりの損害を与えたものの、数が多いために全体から見れば劇的なものではない。

第15装甲師団の一部はエル・クアスクを占領した。

第26ターン

イタリア軍の猛攻の前に補給を断たれたシディ・レゼク周辺の連合軍はついに崩壊の兆しを見せつつある。特に3分の2程度のユニットが全滅し、残存している部隊も半数以上が戦死し、補給も断たれて激しい砲爆撃を受けている第1南アフリカ師団はもはや壊滅状態ともいえる。

第15装甲師団所属の部隊もようやく東側に集結することができた。

第27ターン

枢軸軍の最後の攻撃はすさまじい被害を連合軍に与えた。11ユニットを破壊し、うち最低6つは大隊規模のユニットであった。枢軸軍は各所で連合軍を分断し、包囲した。

第28ターン~第29ターン

もはや連合軍にはまともに機動できるユニットは残っておらず、枢軸軍も攻撃の連続で疲れきっており、両軍ともにほとんど動きはなかった。

第28ターン戦況図連合軍主力を挟撃して包囲した枢軸軍

シナリオ結果

シナリオ結果
陣営 合計得点 都市の得点 敵軍破壊得点 攻撃回数 成功率 制圧拠点数
連合軍 3,294 3,092 202 7 54% 0
枢軸軍 18,059 14,990 3,069 39 96% 6
両軍死傷者
陣営 歩兵 装甲 工兵 対戦車 砲兵 対空 航空
連合軍 78 55   7 20 5  
枢軸軍 10 24 <1 <1 <1 2  

感想と反省

ゲーム終了までにすべての拠点を制圧することができた。また連合軍のほぼ全部隊を壊滅、あるいは補給切れにしており、決定的な勝利である。

今回のシナリオの勝利は連合軍側でプレイしたときとは異なり、作戦で完全にコンピューターを圧倒できたからだと思う。このゲームのコンピューターの思考は今までのゲームに比べれば強いが、戦略的思考による戦力の集中と攻撃はやはり人間に比べるとかなり劣る。このシナリオでは守れば勝てる枢軸軍に比べて連合軍側は重要ポイントを攻略せねばならないが、断崖によって守りやすいシディ・レゼク方面にほぼ全軍を投入するという誤りを連合軍は犯した。機甲部隊は広い平地でこそ力を発揮できるのに。

さらにシディ・レゼクに主力を投入した際でも戦力の逐次投入的な使用をしてみすみす第17パヴィア師団に防御を固めさせてしまった。さらにシディ・レゼクが落とせず、ビル・エル・グビ付近で枢軸軍が反撃に転じたときでも戦車部隊をシディ・レゼク周辺から動かさず遊兵と化してしまった。

今回のシナリオをプレイしてこのゲームにおける用兵にそこそこ自信を持てるようになった。