ヴァイスホルン登山とツェルマット周辺ハイキング(2006年夏)

ヴァイスホルンヒュッテへ(TADA)(2006年7月29日)

ランダからヴァイスホルンヒュッテへ

TADAもヴァイスホルンヒュッテに向かう日が来た。3日前のたぬと同じく、ぎりぎり12時25分ツェルマット発のMGBに間に合ったTADAは12時47分にランダに到着し、急いでヴァイスホルン小屋へ向けて歩き出す。何せコースタイムが4時間30分(しかもスイスのコースタイムは日本と違って厳しい基準であり、コースタイム以下で歩くためには休憩はなしでものすごく急がなければならない)しかない。集合時間は18時であるので本当に30分しか余裕はないのだ。

ランダから、ヴァイスホルン小屋への登山道の入り口はわかりにくいが、幸い北九州のOさんから教えてもらった情報と、たぬが道案内がわりに撮ってくれたデジカメ写真でよく勉強しておいたので迷うことなく小屋へのルートを見つけることができた。
まず駅前を北上する道を歩いて行く。

車道のガードをくぐり

線路沿いを歩いてから

踏み切りをわたる

踏み切りをわたると見慣れたスイスのハイキング道の標識が現れて、もう迷うことはない。上から2つ目がヴァイスホルン小屋の表示。

マッターフィスパをわたる

分かれ道は左へ

ルートは樹林帯の中を右に左に急登していく、ランダ駅から30分も歩くと、ランダの村もMGBの線路もはるか下になった。

MGBがランダに止まるのが見えた。

14時30分ごろ、遠方に見えるのはランダではなく、テーシュ

14時30分の時点でJatzという場所(標高2260m)にヴァイスホルンヒュッテまで1時間50分の道標があった。ランダは標高1200mくらいなので1000mくらい登ったことになる。なんとか間に合いそうなのは良かったが、標高差があと700mもあるので内心がっかりする。

古い小屋があり、中をのぞくと羊がいた。水のみ場の跡もあり、昔は山小屋だったのかもしれない。

その後も少し傾斜は緩やかになったが、山裾をまくようにして登り続けた。最初にとばしすぎたのでばててしまい、一組のパーティに追い抜かされた。また、ものすごいスピードで若い登山ガイドらしい(後でガイドとわかった)男性がのぼってきてあっという間に抜かされてしまった。

ドムやターシュホルンがきれいだと聞いてきたが、後ろを振り向いても雲だらけで残念ながら見えない。

15時過ぎからどんどん天気が悪くなり16時ごろからは雨も降り出してきた。「もうすぐのはず」と思っているとはるか上方に小屋を発見した。

ここまで3時間強。でもまだ大分かかりそう。

ヴァイスホルンヒュッテに到着

16時20分にヒュッテに到着し、2階の片隅にベッドを割り当てられる。アイガーのときもそうだがガイド登山者は良い場所を割り当ててもらえるようだ。今日の天気は悪いが、ハイシーズンで明日の天気が良いと見込まれることもあり、20人程度が来ているようだ。アイガー・ミッテルレギ小屋と同じようにこじんまりした小屋で好感がもてた。トイレや水場は外にある。

ヒュッテの水場

TADAの寝場所は右から2番目。

ヴァイスホルンヒュッテは目前には氷河を望み、天気がよければ雄大な眺めを楽しめそうだ。ここからはランダからずっとお目にかかれなかったヴァイスホルンが見えるが、ツェルマット付近の展望台から見るのとは大分違った形である。疲れて寒気もしていたし、少し眠ることにする。

入り口と反対側から見たヴァイスホルンヒュッテ。

水場と奥に見えているのがトイレ。悪天候や夜中にはあんまり行きたくない。

食堂の様子。ドアの向こうはスタッフオンリーで調理場などがある。

日中はとても暗い。夜や起床時は電気がつくので少しは明るい。

だんだん天気が好転してきた。明日は晴れるといいな。

明日のガイド登山は2組のようでTADAのガイドとTADA、ヒュッテに来る途中で追い抜かしていった若いガイドとたぶんTADAと同年代の登山者である。食事が終わってすぐに寝ようかとも思ったが、まだ眠くはなく、アイガー・ミッテルレギ小屋のときの夕焼けが忘れられずにちらちらと布団に入ってからも外をみていたが、20時を過ぎても天候が悪すぎて山が燃えることはなかった。残念。あきらめて寝ることにする。

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