フィンスターアールホルン登山とスイス中部観光(2008年夏)
アルプナハシュタットから世界一の急勾配を登るピラトゥス登山鉄道(PB)にのり、ピラトゥス山の展望台へ行った。ピラトゥス鉄道の列車はケーブルカーにしか見えないが、特殊なラックレールで走る電車である。
ピラトゥス登山鉄道(PB)の駅に到着すると、長蛇の列だ。スイスでは並ぶことがほとんどないので驚く。こんなにたくさんの人がいるなんて、何時間も待つのだろう。と覚悟を決める。
意外なことに20分くらい待っただけで乗車できた。
世界一急勾配の鉄道にこれから乗車すると思うと胸がわくわくする。どう見てもこの角度はケーブルカーとしか思えない。勾配率は480パーミル。
更に、リギの二つの鉄道に次いでスイスで3番目に古い登山鉄道で1889年に開通しているというから驚きだ。
私たちは一番後ろの座席に乗車する。下の景色がとてもよく見える。なんと車両の一番後ろにある運転台(下りの時には運転手さんが乗車する席)にも客を乗せる。これには驚いた。
今まで乗った登山電車のラックレールとは構造が違うなーと見入るTAKUTAKU。
フィーアヴァルトシュテッテ湖[Vierwaldstattersee/433m]が見渡せる。
崖にへばりついて線路が延びる。こんなところに、こんな勾配で線路を引くとは信じられない。
線路が急勾配なので、列車の造りも急勾配だ。
電車は一両編成での運転だ。連結はしない。ポイントではなく線路がスライドするので、線路が外れているように見える。
赤のボディーが美しい。
牧草地では子供の牛たちが草を食んでいる。
運転台(込んでいるときには進行方向とは逆の運転席にお客を乗せてしまう)。
ピラトゥス登山鉄道(PB)のポイントは(電車を載せた)線路が横にスライドする。こんなポイントは初めて見た。びっくりびっくり
頂上のピラトゥス・クルム[Pilatus Kulm]駅。電車が急勾配なのでホームも当然急勾配である。約30分かかるが興奮している間にあっという間に着いた。
今のピラトゥス[Pilatrus/2132m]には亡霊の住む余地はないといった感じで、たくさんの人で賑わっている。
ピラトゥス[Pilatrus/2132m]にはエーゼル峰(2119m)とトムリスホルン(2129m)という二つのピークがあり、ピラトゥス登山鉄道(PB)のピラトゥス・クルム[Pilatus Kulm]駅はエーゼル峰側にある。
トムリスホルン(2129m)へは往復2.5KM、一時間ほど断崖の細い道のハイキングで行くことができる。
エーゼル峰(2119m)は、TAKUTAKUの足でも30分ほどで頂上に立つことができる。
1890年に建設されたクルムホテル。
円筒形の建物はホテルベルビュー(Bellevue)。その下にあるのが登山鉄道のピラトゥス・クルム[Pilatus Kulm]駅の上にある。ホテル右上のピークは展望台があるエーゼル峰(2119m)。
登ってくる登山電車を見ているだけでも楽しい。崖にへばりついていて落っこちそうだ。
崖にへばりつくように線路が走っている。
赤色に混じって白色の列車も少しだけ走っている。
ホテルクルムの横でアルプホルンの演奏が行われていて、ホルンの音色が遠くまで響いている。
トムリスホルン(2129m)へは登るのに時間がかかるので、エーゼル峰(2119m)へ登ることにする。TAKUTAKUはなぜかエンジンがかかり、自分で歩く!と頑張る。
ハイキング道は幅が広く、整備されているので、安心して歩くことが出来る。
山とフィーアヴァルトシュテッテ湖[Vierwaldstattersee/433m]が美しい。湖の複雑な形が楽しい。もみじ形?
ピラトゥス登山鉄道(PB)の線路が良く見える。あんなところを登ってきたんだー。と感心する。
ピラトゥス[Pilatrus/2132m]頂上でみんな景色を楽しんでいる。
クルムホテルの横からアルプホルンの響きが聞こえる。
クルムホテルの横にもハイキング道がある。このコースも歩きやすい道らしい。
ピラトゥス[Pilatrus/2132m]にはロープウェーでも登ることができる。登山列車は5月中旬から11/18までしか運行していないので、それ以外のときはロープウェーで登る。
ロープウェイに乗るためにはルツェルン[Luzern]からバスで移動する必要がある。ロープウェーからの景色も素晴らしいだろう。
ロープウェーも満員だ。
十分楽しんだので下り電車に乗ることにする。しかし、満員で30分ほど待たされた。その間にTAKUTAKUは眠ってしまった。
急勾配を下る。ラックレールじゃなかったら、すごいスピードで下って、すぐに脱線するだろう。
TAKUTAKUは疲れすぎて、何をしても起きない。
上りの列車がやってきた。
すれ違う。どちらの列車も満席だ。
ラックレールは二つの歯車で両側から抱きかかえるようにかみ合わせながら進む、ロッヒェル式。ロッヒェル式ラックレールはピラトゥス鉄道でしか使われていない。他の方式では勾配が急すぎて登れない。
もうすぐ麓のアルプナッハシュタット[Alpnachstad]駅に着く。上りは30分かかったが下りは40分で終点に到着する。中央鉄道(ZB)ブリューニック線のアルプナッハシュタット[Alpnachstad]駅が見える。
15時10分にアルプナッハシュタット[Alpnachstad]に到着した。楽しかった。TAKUTAKUは眠り続けていたが、最後に列車を見たいだろうと思い、無理やり起こす。
上り列車が数珠繋ぎに登っていく。
TAKUTAKUはボーっとしている。
お腹が空いたので、国鉄駅の隣の売店でパンを買いたかったが、スナック菓子しか売っていない。買うものがなく、ひもじい。しかし、鉄道模型の品揃えは充実していた。NゲージのICEの模型が安売りされていた。迷ったあげくに買わなかったが、日本に帰ってから後悔した。
アルプナッハシュタット[Alpnachstad]駅。この駅には各駅停車しか止まらない。少し雨が降ってきた。
ブリューニック線の可愛い列車がやってきた。
車内も可愛い。
ザーネン[Saanen]駅で乗り換える。駅横にパン屋があったのでサラミなどが挟んであるパンを買って食べる。お腹が空いていたので、一層おいしかった。
ザーネン[Saanen]駅。雨が降っていた。
インターラーケン[Interlaken]からグリンデルワルト[Grindelwald]へ戻る途中に水力発電所がある。とてもきれいな建物だ。
18時半ごろグリンデルワルト[Grindelwald]に戻る。これでルツェルン[Luzern]への小旅行は終わり。町は建国記念の祝いの飾りで華やかだ。
テラスで夕ご飯をいただく。リギもピラトゥスも素晴らしく今日もとても楽しい一日でした。
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