フィンスターアールホルン登山とスイス中部観光(2008年夏)

レッチベルク線とブリーク旧市街(2008年8月 2日)

2週間のグリンデルワルトでの滞在を終え、レッチベルク線でブリークへ行き、旧市街を歩いて観光した。

グリンデルワルトを出発

2週間のグリンデルワルト[Grindelwald]での滞在を終え、ティチーノ地方へ向かう。行ったことのないイタリア語圏なので、楽しみで胸がいっぱいだ
朝一番のベルナーオーバーラント鉄道(BOB)のインターラーケン・オスト[InterlakenOst]行きに乗るつもりが、チケットを忘れたと思って宿に戻り(戻ったが、実はかばんの中に入っていた。)遅れたので、2番列車に乗車する。まだ5時40分なので暗い。

6時31分、ツヴァイリッチーネン[Zweilutschinen]駅でラウターブルンネン[Lauterbrunnen]から来た列車が、私たちの乗車した列車を待っていた。

今日もツヴァイリッチーネン[Zweilutschinen]駅でガッチャンと連結するのを観察する。これが今回の旅行では最後だ。何回見たことだろう。

6時27分、インターラーケン・オスト[InterlakenOst]駅でスイス連邦鉄道(SBB)のインターシティに乗り換える。

子供の遊び場があるファミリーカーを発見。車両の絵が目立つので子供たちにもすぐ分かる。まだ乗車したことがないが、唇に指をあてたサインの付いたサイレントカーもある。スイスの鉄道は奥が深い。

旅行の終盤になってやっと子供用のチケットをゲット。以前は。電車に乗っているとすぐに車掌さんがやってきて子供にプレゼントしてくれたが、今年はなかなかもらえなかった。
コスト削減をして車掌さんが減っているのかしら?

TAKUTAKUの影響を受けて機関車を見ると、我々もワクワクするようになった。

レッチベルク線の眺め

6時58分、シュピーツ[Spiez]駅。今日は今から車窓からの眺めがすばらしいレッチュベルク鉄道(BLS)のレッチベルク線に乗車する。
レッチベルク線はベルン→シュピーツ→ブリーク→ドモドッソラを結ぶ路線。私たちはシュピーツからドモドッソラまでを乗車する。
湖、山、谷とさまざまな景色を楽しむことが出来る路線だ。

シュピーツ駅の前からは、トゥーン湖[Thunersee/558m]湖がきれいに見える。

シュピーツ駅前の道路。

電車を待つ間、列車になった子供たちが走り回る。シュピーツ[Spiez]駅は鉄道の分岐点になっていて、4つの路線が繋がっている。インターラーケン・オスト[InterlakenOst]方面とベルン[Bern]方面、モントルー[Montreux]方面にこれから私たちが乗るブリーク[Brig]方面である。1時間に1度の接続時間にはすべての方面からそれぞれ列車が集まり、乗換えが完了した後、それぞれの方向に出発していく。

スイスの列車は機関車が引いているから味がある。日本でも機関車が復活して欲しいな。

座席のところにあるテーブルに路線の観光案内がついている。なんと日本語だ。

私たちの乗車した列車は、新しいトンネル(フルティゲン~ラロン間)を通らずカンデルシュテーク[Kandersteg]を経由する。インターシティ(IC)ではなくリージョナルエクスプレス(RE)である。トンネルを通るのに比べて時間がかかるので、乗客は少ない。

ニーセン[Niesen2362m]へ登るケーブルカーの駅。上からは天気がよければユングフラウ3山やインターラーケンが見える。

フルティゲン[Frutigen]駅近くからブリュームリスアルプホルンを望む。山が輝いている。

フルティゲン[Frutigen]駅(779m)

2007年に開通した約34.6kmのレッチベルクベーストンネル(フルティゲン~ラロン間)へ入っていく線路が見える。特急列車はすべてこのトンネルを通る。トンネルを利用することにより輸送力は2倍になりブリーク[Brig]方面への所要時間も大幅に短縮された。
しかし、景色は良くないので、私たちはトンネルを通らない列車を選んだ。

トンネルへ続く線路と分かれたすぐ後には、見所のカンデル陸橋を通る。乗っている列車からは写真がうまく撮れないが、ローマ風アーチ型の橋脚が美しい陸橋だ。

列車は橋、トンネル、カーブを次々と通過しどんどん標高を上げる。

ミットホルツ駅で線路は大きくカーブして180度向きを変え、今まで登ってきた谷に向かって登りながら進む。その後トンネルの中で再度180度向きを変え、元の進行方向へ進む。そして、峠の手前でカンデルシュテーク[Kandersteg]駅(1176m)に到着する。

空っぽだが乗用車を乗せるカートレイン。
カンデルシュテーク[Kandersteg]を発車すると列車は1913年開通のレッチベルク・トンネル(全長14.612km)へ入り、峠を抜ける。この峠を通る自動車用のトンネルは無いので、カートレインが走っている。

約15分かけてレッチベルク・トンネルを抜けるとローヌ渓谷が見渡せる。ここからブリーク[Brig]までの車窓も楽しい。

何度も鉄橋を走り抜け、ツェルマットに続くフィスプ川の谷がはるか下に見える。

列車はどんどん標高を下げる。
ブリーク[Brig]駅の近くの車庫が見える。マッターホルンゴッタルド鉄道(MGB)の赤と白の車両がたくさん停車している。

8時25分、ブリーク[Brig]駅(678m)に到着した。

ブリーク[Brig]駅で下車する。
ここはイタリアとヨーロッパを結ぶ少し前まではヨーロッパ最長だったシンプロン鉄道トンネル(19.8Km)の北側入り口の町。昔からイタリアとの貿易で栄えていたらしい。これから旧市街を観光する。

ブリーク旧市街観光

マッターホルンゴッタルド鉄道(MGB)の線路と駅。氷河急行が停車する駅だが路面電車の駅のようだ。イメージとギャップがあって面白い。

線路を渡りブリーク[Brig]の旧市街へ向かう。

ブリーク[Brig]駅の駅舎は大きくて立派だが、現在は工事中だ。

駅前の道を横断した先の道は石畳だ。

美しい建物が並んでいる。

この町が栄えていたことが良く分かる。

今まで何度もブリーク[Brig]を通りながら、ブリークの町の魅力を知らなかった。
テレビ番組「世界の車窓から」でブリークの町を紹介しているのを見て、初めて知った。
地理的な条件を考えれば(南のシンプロン峠経由でイタリアとの往来ができる)昔から栄えていることは明らかなはずなのに、、、、愚かだった。

今日は土曜日なので朝市が開かれている。まだ人も店も少ない。

素敵な看板が付いた建物が並んでいる。

この教会の建物は新しい。

不思議なオブジェだ。

朝市の行われていた広場から先は少し上り坂になる。

その先の道幅は狭くなる。雰囲気が良いので歩けば歩くほど楽しくなる。

味のある建物が続く。

シュトックアルパーシュロスを目指して進む。

シュトックアルパーシュロス

じゃーん。スイスで一番大きい私邸といわれているシュトックアルパーシュロス。
17世紀にイタリア、フランスとの塩を始めとする交易、傭兵の斡旋などで成功した商人カスパール・J・シュトックアルパー(1609年~1691年)の館。

車が展示されている。

中庭を3層のアーチ型の回廊が巡る。

金箔のたまねぎ頭が当時の豊かさを現している。

とても大きい。

芝生もとてもきれいだ。現在、館は町が管理しているそうだ。

学生の団体が多数観光バスに乗って訪れていた。

博物館にもなっているが、私たちは時間がないので建物を見るだけだ。

アーチの渡り廊下の下をくぐると道路に出る。

看板を見て歩くだけでも楽しい。

広場には人が多くなり、賑わい始めた。
ブリーク[Brig]は人口1万人ほどの小さな町だが昔からの交通の十字路なのでホテルやレストランが多い。

美味しそうな、ブルーベリーと野いちごを購入する。

9時になった。まだレストランで食事をしている人はいない。

広場からまっすぐな道がブリーク[Brig]駅まで伸びている。

SBBのブリーク駅の前にある、マッターホルンゴッタルド鉄道(MGB)の駅にツェルマット[Zermatt]行きの列車が停車している。赤色がまぶしい。SBBのブリーク駅はあんなに大きいのだから、マッターホルンゴッタルド鉄道(MGB)の線も乗り入れればいいのにとも思うが、この路面電車みたいな駅も可愛い。

ツェルマット[Zermatt]でマッターホルン[Matterhorn/4476m]が見えるといいね。

サースフェー行きのポストバスがブリーク[Brig]の駅前に停車している。

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