レマン湖・スイス西部観光とシャモニで登山(2007年夏)

バルムのコルとル・プラリオン(2007年8月 4日)

ル・プラリオンからのモンブラン山群

TADAがガイド登山に出かけているので、たぬたぬと子供たちでバルム山とル・プラリオン[le Prarion/1969m]へハイキングに出かける。

ル・プラリオンのテレキャビンの山頂駅を下りたところからの景色はとても素晴らしかった。
シャモニの町と針峰群が見渡せてとても気持ちが良く、手前からモンブラン[Mont Blanc/4807m]、エギーユ・ド・ミディ[Aiguille du Midi/3842m]、シャモニ針峰群[Aiguiiles de Chamonix]、ドリュ[Aig.du Dru/3754m]、エギーユ・ヴェルト[Aig.Verte/4122m]、シャルドネ針峰3842mと見渡せる。
この気持ちよさをなんと表現してよいやら。

バルムのコルへ

今日は快晴。昨日は天気が悪くゆっくりしたので、元気いっぱい出かけるぞ!この元気な二人を連れてかよわい私が一日持つかしら?と少し心配だ。 8時のバスに乗りたいと思い、子供たちに味噌汁とご飯の朝ごはんを食べさせるが間に合わなかった。
バス停でバスを待つ。二人ともサングラスをつけてご機嫌だ。9時発のシャモニバスに乗りル・トゥール[le Tour]へ行く。今日は土曜日なのでシャモニ[Chamonix]の広場で朝市が行われていてとてもたくさんの人で賑わっていた。私も行って新鮮な野菜が買いたい。
シャモニに住んでいる人たちは毎週土曜日に新鮮な野菜をここで買っているのだ。だから、スーパーの野菜があんなに古くても文句が出ないのだ。

エギーユ・ヴェルト[Aig.Verte/4122m]が格好いい。

ゴンドラとリフトを乗り継いでバルム山に到着する。ここのリフトは覆いが何も無いので、子供たちは裸ブランブランと言って喜んでいる。確かに美味しい空気を肌でも感じることができて気持ちが良い。
バルム山は緑が豊かで心が和む。グリンデルワルトではどこもこのような感じだが、シャモニ周辺の山々は迫力があり格好良いが岩だらけで険しく気持ちが休まらない。 NAOMIはフランス・スイス国境の石を触って喜んでいる。

ツール・ド・モンブランの荷物を運ぶラバ。

山小屋の前でNAOMIとTAKUTAKUと休憩する。
ツール・ド・モンブランの荷物を運ぶラバを見ていて二人は気分が乗ってきた。
NAOMIに「バルム山を一周するハイキングをしない?」と誘うが「疲れるから嫌だ。」と断られる。残念だ。
景色を楽しみながらパンを食べる。空気が美味しく一段とフランスパンが美味しい。子供たち二人はたくさん荷物を背負わされたラバを見るのが面白いようだ。あの赤い袋の中の荷物をあれこれ想像している。

モンブラン[Mont Blanc/4807m]と緑が美しい。

ラバは一心不乱に草を食べている。

ツール・ド・モンブランを楽しんでいる人たちも休憩している。

バルムの山小屋。

スイスの山々も美しい。

エギーユ・ヴェルトとモンブランの白と黒そしてバルムの緑と花の黄色。それに馬とその荷物の茶と赤が加わり楽しくなる。バルム山一周のハイキングはNAOMIの合意が得られず、今回は断念する。
次は、リフト乗り場に戻りながらゴンドラ乗り場への下りのハイキングを提案するが「下りもリフトに乗りたい」と却下される。しかし、意外にもTAKUTAKUが「あるくと、たのしいよねー」といいながらハイキング道を下り始めた。
さー下りのハイキングへ出発だー。TAKUTAKUは積極的にハイキング道を下り、すれ違う人にボンジュール!ボンジュール!と声を掛けながらどんどん歩く。どこまで歩けるか心配だ。

NAOMIはしかたなく歩き始めた。歩き始めたら楽しくなってきた様子で、楽しく下った。
ツール・ド・モンブランの人たちも後から下り始めたので、「馬が後ろから来るー」と喜びながら歩く。NAOMIは馬に追いつかれないようにどんどんスピードアップしていく。私たちと離れすぎて私の声が届かない。「危ないよ!」道を間違えて進まないか心配だ。
TAKUTAKUはマイペースで馬に抜かされながら進む。馬は3頭いたので3回も楽しむことができた。1時間ほど歩いて三分の二くらい下ったところで、TAKUTAKUは眠たくなってしまって抱っこーと私の前に回りこんで両手を挙げた。ここまで良く頑張った、お利口さん。

TAKUTAKUをベビーキャリーの中に入れてNAOMIを追いかける。すぐにTAKUTAKUは眠ってしまった。裸ブランブラン(リフト)にもう一度乗りたい。とNAOMIは言っているがTAKUTAKUがベビーキャリーの中で眠ってしまっているので「危険だからリフトには乗れないよ」と言い聞かせて下りのゴンドラに乗る。

しかし、シャモニへ帰るバスが発車するまで一時間以上時間がある。バス停にいても退屈なので、ゴンドラに乗って何度も上がったり下ったりしていたらTAKUTAKUが起きた。そこでNAOMIの希望通り裸ブランブラン(リフト)にもう一度乗って(往復)した。下りのリフトからの景色は素晴らしかった。シャモニ行きのバスに乗る。シャモニへ戻るバスの中でNAOMIとたぬは昼寝をし元気が回復した。

シャモニでバスを乗り換えル・プラリオンへ向かう。時刻表を見間違えたのかシャモニのバス停で長い間待つことになった。

ル・プラリオン展望台へ

小川清美さんの”シャモニ周辺を歩く”によると山の景色が変わって新鮮だと書いてあったので期待して向かう。シャモニのバス停からレ・ズーシュ[les Houches]行きのバスに乗り終点レ・シャヴァンでバスを降りるとすぐ前にテレキャビンの乗り場がある。

とても新しいテレキャビンが運転されていた。駅や乗り場は木でできていて、ゴンドラは大きくて乗り降りしやすい設計になっていた。私が今まで乗ったゴンドラの中で一番だ。
マウンテンバイクで下って楽しむことに力を入れている。自転車も乗せることができるようにテレキャビンは大きく、乗り降りのときもゴンドラと乗り場の間に段差が無いようになっていたので感激した。テレキャビン乗り場の横に自転車を洗うための水道がある。

設備がきれいで子供たちも嬉しい。だがテレキャビンに乗ろうとすると、自転車を載せるために椅子が立ててあるテレキャビンが何台も来て、私たち人間はしばらく待たなければならなかった。

きれいなゴンドラなので子供たちも中でとてもはしゃいでいた。
テレキャビンの中ガラスが大きくて景色がとても見やすく、二人は操縦ごっこをして楽しんだ。

ル・プラリオンの展望台からの景色はシャモニ周辺の展望台から見る景色とは角度が違って新鮮だ。

モンブランの前衛峰、ドーム・デュ・グーテ(4304m)が目の前に見え、迫力がある。

NAOMIが行ったことのある、最高所エギーユ・ド・ミディ[Aiguille du Midi/3842m]も良く見えてNAOMIはご機嫌だ。

正面の割と平らな山がモンブラン。

山頂駅で降りると期待以上の眺望が待っていた。下り場のすぐ横に椅子が用意されていてゴンドラのガタンゴトンという音以外は静かな中で座って景色を楽しむことができる。ストレスも吹っ飛ぶ。椅子はとてもすわり心地が良い。こんなに景色の良い場所に無料で椅子が置いてあって、それが空いているとは、日本と比べると全然違う。少し座ってゆったりした。この展望台はとてもお勧めだ。シャモニで半日時間の余裕があったらここを訪れるとよい。

NAOMIもこの椅子が印象的だったようで、絵日記にこの緑と白のストライプの椅子の絵を書いていた。

ほら、この椅子に座るとこんなにきれいな景色を見ながら寛げる、豪華でしょ!

子供たちも景色が良く楽しいようで、キャッキャと騒いで走り回っている。

水を飲むNAOMI。

ル・プラリオン展望台周辺ハイキング

ル・プラリオン[le Prarion/1969m]のホテル。

ハイキングコースがたくさんある。ガイドブックに書いてあった、ル・プラリオン山頂コースのハイキングがしたかったが、どこへ行けばよいのかよく分からなかった。ゴンドラが新しくなっていたので、今いるところが山頂なのかな?

どこへ行こうか迷ったので、ホテルのほうへ向かって歩く。

また、道がいくつにも分かれているので適当に歩くが、ゴンドラを降りた場所の景色が素晴らしく、他のところを少し歩くだけではそれ以上の景色はない。

歩き跡の付いている道を少し歩く。

子供たちも楽しく歩く。

特に何もないところをふらふら歩いて、引き返す。

記念撮影。

バルムから見たエギーユ・ヴェルト[Aig.Verte/4122m]の頂上は雪があって優美でとても好きだが、ここから見た姿も針峰が立体的に見えて格好が良く素晴らしい。

こんな素晴らしい景色を見ながらテレキャビン乗り場へ戻る。

山に付けられた道が面白い。

ホテルのテラスを覗いてみる。

ここからの景色も素晴らしい。

たくさんの人が楽しんでいた。

ここでお茶を飲んだら美味しいだろうなー。このホテル・プラリオンに宿泊すると朝と夕方に素晴らしいものが見えるだろうと思うと泊まりたくなる。

ゴンドラ乗り場へ戻る。

ゴンドラ乗り場を少し上から見る。
不自然な地形だ。ゴンドラ乗り場を造るために削ったのかな?

ゴンドラの中からは緑の景色が良く見える。レ・ズーシュからシャモニ行きのバスに乗車し途中のガイアンの岩場で降りる。

ラック・ガイアンに立ち寄り、シャモニへ戻る

前回、TADAと子供たちがガイアンの池に来たときに鴨にパンをあげたのが楽しかったので、NAOMIの願いでその日以降、パンのカスを全部取っておいた。
鴨にパンくずをあげようと勇んでガイアンのバス停に下りる。しかし、”鴨に餌を与えるな!”という看板が立っていた。がーん。NAOMIもガーン。とても残念だが看板の絵を見ると明らかなのでNAOMIも納得する。
鴨を見ながら自分たちがパンを食べる。

ボソン氷河がきれいに見える。ボソン氷河のリフトが運行を休止しているのは残念だ。

ガイアンの岩場で子供から大人まで岩登りの練習をしている。面白そうだ。私もしたい。

NAOMIも刺激を受けて岩に登っていた。 TAKUTAKUも刺激を受けたが、、、、登れなかった。

しばらくの間、ロッククライミングの練習風景を眺める。その後、バスに乗ってシャモニへ戻る。

TADAからメールで明日はもう山登りをしないからラック・ブランの山小屋の予約を取ってとの連絡があったので、インフォメーションセンターへ行く。
ベルナデドットさんに問い合わせしてもらうとちょうど明日だけ空いていて、子供も宿泊可能と返事がある。天気は明日、あさっては良くその後は崩れるとの事なので、予約をする。パンを買って帰路に着く。なんてハードな一日だったのだろう。

今日も快晴でモンブランが赤く染まる。

NAOMIは、モンブランより自分が行ったエギーユ・ド・ミディのほうが好きだ。

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