エンガディンとグラウビュンデン周辺鉄道旅行(2009年夏)
早朝のレーティッシュ鉄道でウンター・エンガディンに向かい、家々の壁面のスグラフィットが有名なグアルダを散策した。
5時40分のレーティッシュ鉄道(RhB)の列車でサン・モリッツ[St.Moritz]を出発し グアルダへ向かう。写真はサン・モリッツ[St. Moritz]~サメダン[Samedan]間にあるチェレリーナ[Celerina]の駅である。
サメダン[Samedan]の手前で列車からエンガディンの谷を一望できる。
5時55分。サメダン[Samedan]でシュクオル行きに乗り換える。列車はベーベルからレーティッシュ鉄道(RhB)のエンガディン線に入る。
乗り換えた列車の中で、おかかまんまの朝ごはんを食べる。自宅では鰹節を削って削りたての鰹節を食べているが、スイスまで削り器を持ってきていない。かつお節削りを買って持ってきたが、削りたての鰹節には負ける。
朝靄が素敵だ。
静かな牧草地の中を列車は進む。
まだ光が弱いので、空と山と牧草地のコントラストが弱い。
村の横を通過する。
この橋も工事中だ。今年は修理イヤーなのだろうか。
6時33分。ミュスタイアの谷の玄関口であるツェルネッツ[Zernez]に近づいた。背の高い教会だ。
スーシュ[Susch]駅。どこの駅も個性的で楽しい。どの村も古い街並みを大切に保存している。
川で一日遊んでも楽しいだろうなー。
サグリンス[Sagliains]でウンター・エンガディンとチューリヒ[Zurich]方面を結ぶフェライナ線と分岐する。
停車する駅はかわいい駅舎ばかりである。
まだ7時なので駅で待っている人は殆どいない。
山々の連なりが美しい。
グアルダの村は山の中腹にある。駅からは歩いてもよいが、高度差と距離があるためポストバスが運行されている。
列車はグアルダ[Guarda]に停車する。もっと乗っていたいがここで下車する。反対方向の列車と行き違う。
7時にグアルダ駅で下車した。ライトバンのような車のグアルダ[Guarda]行きのポストバスが待っていたので乗り込む。
グアルダの駅舎。
ポストバスに乗車したのは我々と若い女性一人だった。
南斜面をぐんぐん登り、4分ほどで村の中心地へ着く。7時8分だった。 石畳の道は狭く、車体の横を擦らないかと心配した。
素敵な家の写真を撮りたいが、ポストバスを写真撮影の邪魔になるところに停めて、運転手はどこかへ行ってしまった。描かれている動物は不思議な姿をしている。
グアルダ[Guarda]は標高1653mのところにあり、村の石畳は、ウンターエンガディンの村々を結ぶ街道であり、村は宿駅として栄えていたのだろう。今も観光地として栄えており、村の大きさの割りにたくさんのホテルがある。
村の建物にはスグラフィットと呼ばれる民族装飾が描かれている。
スグラフィットとは、エンガディン地方でよく見られる、壁の表面を引っかくようにして、下地を見せて模様を描くエンガディン地方の民族装飾画だ。スグラフィットは、まず建物の壁に石炭乳を塗り、乾く前に表面を引っかくようにして石炭乳をへらで取る方法で描く。
グアルダのスグラフィットのデザインは様々なものがあり、見ていると時間を忘れてしまう。
朝が早いので光が十分に当たっていない。建物に光が当たるともっと楽しいのになー。
グアルダ[Guarda]の教会。
家によって模様が異なっているので楽しい。
窓に装飾が施されている。
壁だけでなく窓も楽しい。
7時20分なのでまだ太陽の光が弱い。
ロマンシュ語で、家の家訓や格言が書かれているそうだ。
狭い道路に沿って建物の壁が作られているが、車が擦った跡が残っている。
出窓にスグラフィットが描かれていて、一段と可愛い。
オレンジの壁、緑の扉、赤い花とカラフルで楽しい。グアルダ[Guarda]はアロイス・カリジェの童話絵本「ウリスリの鈴」の舞台になった。
相変わらずホストバスが停車していて、きれいに建物の写真が撮れない。もうあきらめることにする。
石が楽しく並べられている階段。
ホテルが多い。
7時30分。人はほとんど外にいない。朝ごはんを食べているのだろうか?
グアルダはスイスの美しい村に指定されている。
子供たちにとっても、可愛い建物を見ることは楽しいようだ。
新しい建物にも、スグラフィットが描かれている。
ここで美しい景色を眺めながら、ゆっくり本を読むのも悪くないが、子供たちが許さないだろう。
村の集落を外れると、牧草地が広がる。 ここまでがグアルダの村だ。次はアルデッツ[Ardez]に向かい、ハイキングをする。朝早すぎて、光が弱かったせいだろうが、私にはグアルダよりもこの後に行くアルデッツやシュクオルの方が印象に残った。
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